漆黒の嘘つき

□第十話
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通常授業に入り、先日まで早々と帰れていたのに対し、今日は委員会会議があったので夕方に下校になってしまった。



無理やり図書委員にされた奏は図書副委員長までを押し付けられ、下校途中かなりの憂鬱さが、醸し出されていただろう。



そしてそれは拍車をかけられることになる。







「俺が女を殴る趣味がないからって、わざわざ男を用意してくれるとは! 何て殊勝な女の子なんだろう。彼女にしたいけどゴメン、君全然好みじゃないから帰れ」

『あんたが帰れ!』




校門前。



後姿から見て、昨日みた竜ヶ峰帝人と、それからその場にいたあの眼鏡の少女だろう。



ただそのすぐ傍に、都市伝説首無しライダーと、自分の雇い主がいるのかが疑問だった奏は、




とりあえず台詞を聞いてそう突っ込みながら、蹴りを入れた。
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