●text●

□あいのかたち
1ページ/1ページ

君はいつも優しい。
俺の様子をいつも見ていて(え、ストーカーじゃないかって?まさか!違うよね?)、俺に何かあるとすぐに手を指しのべてくる。
大丈夫ですか、10代目。
眩しいくらいの笑顔で、君そんなに格好いいんだから女の子にすごくもてるのに。
もったいないと思う。
君なら可愛くて優しい女の子と恋をして結婚して、すごい素敵な人生を送れると思うんだ。君、一度好きになったら尽すタイプだと思うし。
君はちょっとひねくれた様に見せる節があるけど本当は誰よりもまっすぐで、純粋で、やさしい。
君はいつも自分を犠牲にするね。その体を盾にして俺を守ろうとするね。
俺ね、もうそんな弱くなかったりするんだよ。そりゃ今でも中学時代のあだ名は一部では健在だけど、一応これでも自分の身を守れるくらいには、強くなったんだよ。
俺さ、言ったよね?皆で生き残るのが大事なんだから、君が死んじゃったら意味がないんだよって。一人でも欠けたら意味がないんだって。
俺を守ってね、君が死んだら意味がないんだよ。
なんで君はそうなの。いつも俺を優先するの。
俺がボンゴレ10代目だから?
俺が10代目じゃなかったら、こんな風にはならなかったのかな?ねえ獄寺くん、俺は君にもっと穏やかな生活を送ってほしいんだよ。
しあわせになってほしいんだよ。





「俺は今すごく幸せな人生を送らせてもらってますよ、10代目」
「こんな風に俺を庇って大怪我して足吊って首固定してる全身ミイラ男に言ってほしくない。このミイラ」
「元より死ぬつもりはありません。10代目が俺の事を思ってそう言ってくださることが俺にとっての」
「もう聞き飽きた。ほかに言うことはないの?」














「では10代目、愛しています」
「いい度胸だ獄寺くん。反省の意思はないわけだ!よしちょっと一発ぶん殴ってやるからその無駄に男前な顔を出しなよ」
俺だって愛してるよばか!
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ