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□脱ぎかけた上着
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『ファイア〜っ』
ヨタヨタした足取りでニャン子が俺の部屋に近づいてくる音がする。
最近ニャン子はよく家に来るが俺はジュースだけだして茶の間に放置をしていた。
まぁジュースを飲み干したら勝手に俺の部屋に来るのはいつものことだけど、でも今日は来るのが早いうえに何故か泣き声混じりの声で俺を呼んでいる。

「どーした?」
『ジュースこぼしちゃった…』
「え!?」
急いで部屋から飛び出すとジュースでビショビショになっているニャン子の姿。
『フローリング濡れちゃったから拭くものくれないかな』
「おまっ、いいから一回着替えにいけって!」
『家に行きたくないからファイアの服貸して?』
「何で俺が…」
『じゃあレッドの借りr「ちょっと待ってろ、持ってくっから」ありがとー』
ニヘッとあほらしい笑顔でニャン子は笑う。畜生可愛いなこの野郎。
でもさ、俺の服はニャン子のより遥かに大きいに決まってる。
もしかしてニャン子は俺の萌えるポイントしっててわざとやってんのか?

俺がタンスを漁っていると隣からひょっこりニャン子が顔を出してくる。

『可愛いの、ある?』
あるわけないだろ!!
ニャン子の天然っぶりはブラックホール並で吸い込まれたら最後、へんてこな世界に直行だ。
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