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□迷信の辿る答え
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私の手は冷たい。
寒いからとかは関係なく、年がら年中冷たいのだ。
こんな手じゃ彼氏が出来ても手を繋げないじゃないかとコトネちゃんに相談をしていたら頭をいいこいいこされる。
私の頭に伝わるコトネちゃんの手の温かさが羨ましい。

「手のことなんかで落ち込むことないですよ」
『だって私の手の冷たさって異常じゃない?凄いんだよ、暖かい缶のココア持ってたら1〜2分で冷たくなるの』
「そ、それは異常かも…」

ですよね、やっぱりこれは異常なんだ。もう一生治らないんだ。そんで一生手を繋ぐことは無いんだ。きっとこれはお母さんのお腹の中にいたときお母さんがアイスを食べまくったせいなんだ。怨んでやる、嘘です、お母さん怨めません。

清々しい朝の空に向かってハァとため息をついているとコトネちゃんが言い出した。

「確か…手が冷たい人は心が暖かい人で手が暖かい人は心が冷たいっていう迷信があったような…」
『えっ嘘!?』
「地方限定なのかなぁ…でも昔聞かされたんですよ」
『私心なんか全然暖かくないけどなぁ』
「そう?コトネは暖かいと思うな」
『うぅ…コトネちゃんは手も暖かければ心も暖かい天使ちゃんね…!!』

こんな子の心が冷たい訳が無い。
私はコトネちゃんのエンジェルスマイルがあれば生きていける気がする。
あとご飯も三杯食べれる。
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