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□愛は無限のテラバイト
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ルビールビー、と僕の名前を呼ぶニャン子が怖くてたまらない。

広くも狭くもない部屋でテーブルを挟んだ向かいに嬉しそうな顔をしたニャン子が僕を見つめている。

椅子に両手を後ろに縛られている僕は自由に身動きは取れず、ただニャン子を見ていることしか出来なかった。
どうしてこんなことをするのか聞くと愛しているからと答える。
キッパリと答える。

愛しているならこんなことする必要は無いのでは?と疑問に思う。
たとえニャン子が嬉しいとしても僕は何も嬉しくない。
逆に不愉快だ。

そんなことを考えているとニャン子の顔が曇っていく。

『何考えてるの…?』
「え…?」
『私のこと?それとも私以外のこと考えてた?ねぇねぇ』
ズイッと体を前に出し僕の返事を待っている。

「な、何も考えてないよ」
『嘘、どうして嘘つくの?私のこと嫌いだからなの?ねぇルビー本当のことを言ってよ』

「…この縄解いて」
『嫌、ルビー逃げるもん、そんなの駄目』
「絶対逃げないから」
『だーめ、どうしてそんなこと言うの?私と居たくないの?』

「そうゆうことじゃ…」
『じゃあどうゆうことなの?』
声のトーンが変わった。
僕は危険を感じ、腕に絡み付く縄をばれないように落ち着いて解いていく。
ここでニャン子にばれたらおしまいだ。
とりあえず僕はニャン子を宥めて時間を稼いだ。
俺が愛してるよと言えばニャン子は一気に上機嫌になる。
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