Short

□安心感
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最近俺の生活リズムが狂ってきている。
次の日を跨いで寝るのが当たり前で、朝起きるのが正直辛い。ならもっと早く寝ろよって思うだろうけど、それが出来たらどんなに幸せだろうか。
原因は。

俺の家の隣に住んでいるニャン子の様子がおかしのだ。

俺の部屋の窓の隣はちょうどニャン子の部屋があるのだが、ここ最近ニャン子は俺よりも早く寝るくせに、いきなり起きては部屋を出て、戻ってきて布団に入ったと思ったら少し時間を置いてまた起き上がり部屋を出ていくというのを何度も繰り返していた。
毎日そんなんだからきっとニャン子は俺よりも睡眠をとっていないだろう、と心配になった俺は自室の窓を開けて屋根をつたいニャン子の部屋の窓を軽く叩いた。
ニャン子は驚いた顔をして、窓を開けてどうしたの?と言ってきたがそれは俺の台詞だ。

「最近変だけど何かあったのか?」
『ファイアが私を心配するなんてらしくないね』
「うるさい余計なお世話」
『アハハ…ファイアらしくなった』
「で…何かあったの?」

再度聞いてみるとニャン子は困った顔で俺を見る。
『…怖い夢見るの』
今週ずっとよ、と言って引き攣った笑顔を見せる。
いつもの俺ならダッセー、とかガキか、とか言って茶化したりするが、何故だか今のニャン子の様子を見ていたらそんなことは言えなかった。
大丈夫か。
と俺にしては珍しい言葉を口にするとニャン子はうんともううんとも返事をしないで黙っていた。

俺はニャン子と小さい頃からの付き合いだからよくわかる。これは大丈夫ではないらしい。
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