Song

□冬の雪
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冬の道、ふと下を見ると
季節外れの
トンボが死んでいた
きっと昨日は生きていたのか。
それはそのまま風に煽られ
どこかに消えた

今日はいつもより冷えているね
雪が降っているせいかな

ゆらゆらふわふわ空舞う雪
私の肌に触れると溶けていく
その寒さの心地よさが苦しみに
変わったのはいつ頃だったか

暗い部屋、窓を覗くと
木の上には
フクロウがとまっている
きっと監視をしているのか
そのままそれは私を睨んで
どこかに消えた

今日はいつもより外が暗いね
雪の白さも解らない

ゆらゆらふわふわ空舞う雪
窓の隙間から寒い風
月の光が届かない雪の黒さに
恐くてカーテンを閉めた


ゆらゆらふわふわ空舞う雪
私の肌に触れると溶けていく
ゆらゆらふわふわ空舞う雪
窓の隙間から寒い風
私の心の中はきっともうその雪に
飲み込まれているのかな

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