色々
□温泉
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それはデストロイアの一言から――。
「ね、温泉行かない?」
「温泉?」
【温泉】
「この前空飛んでたらマグマの近くに湧いてたの見つけちゃったんだよね。秘境ってヤツだねー。どう?皆もチビちゃん達も誘ってさ。僕が案内するし、たまには、皆で一っ風呂。」
「チビ達もか…」
「喜ぶと思うよー?」
確かに、あまりアチコチに連れて行かない息子達には良いかも知れない…
ゴジラの頭の中に、きゃっきゃと嬉しそうに騒ぐ二人息子の姿が鮮明に浮かぶ。
「…行く。」
「そうこくちゃ!じゃ、僕今から皆誘ってみるから、ゴジラもチビちゃん達に言っておいてよ!」
「ああ。」
バッサバッサと悪魔を模したような翼を広げ、デストロイアはみるみるうちに小さくなっていく。
残ったゴジラはさっそく息子達に報告してやろうと、いそいそと家に帰って行った。
そして当日。
待ち合わせしているデストロイアが誰を誘ったかまだ知らないが、とりあえずゴジラの息子達は遠足気分ではしゃぎ回っている。
「温泉ー!」
「おんせんー!」
キャッキャキャッキャと騒ぐ子供らに、顔が綻ぶ。
「おーい、ゴジラー!」