。しりあす*長編

□シリアス7
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『頭いたー…』


朝から頭痛がする希


最近体の調子が良くない


激しい頭痛がしたり、頭がボーッとしたりする


食欲もない


「希…最近ちゃんと食べてる?」

「食べてるよ?何で〜?」

「何か痩せた気がする…」

「マジでっ?嬉しんだけどv野菜中心にしたからかな♪」

意図的に野菜中心にしたのではなく野菜くらいしか口に出来ない時が続いただけ


上半身の露出は避けていたが下半身はスタイルがわかる

体重は3キロほど減った


「藤城は元から痩せてるからあんまわかんないが…確かにモモが前より細くなったか…?」

錫也が希の足に目を落とした


「お前ガリガリだと逆に気持ち悪ぃぞ」

七海も希の足を見ながら言う

「ガリガリじゃないしぃ〜。今丁度良くない?」

「俺はもうちょっと肉付き良い方が好きだな」

「マジで〜笑」


笑い話に出来かけた時土萌が言う

「心配事とかあるから食欲ないんじゃないの?」

「え、別にないし〜」


この前の件で土萌には少し警戒していたがやっぱり余計な事言ってきた

「あ・・・希、腕怪我してるってホント?」


月子達にあの出来事は話したらしい

「別に大した怪我じゃないよ!」


キーンコーンカーンコーン…


丁度授業の始まりの鐘が鳴る


少し変な空気のままそれぞれ席に座った






放課後、希は体育館倉庫に居た


そして男が来る


「ねぇ…お願いあんだけど…」

「何?珍しいじゃん。今日は生意気態度お休み?」



希はいつもの口調を止めて静かに喋った


「もう…止めて欲しい」


止めてもらうには素直にお願いするのも手だ

それでダメなら警察沙汰起こしてやろう


「…良いけど」

「!」


すんなりOKが貰えた事に驚く希


「俺をイかせてくれたらね?」

「は…」

「別に入れなくても良いからー。要するにフェラしてって事♪」

「え…」


好きでもない奴のを口に含む…

「ほんとにそれでこれからずっと関わらない?」

「あぁ。近寄らねぇよ。だから、早くやってくんない?」






* * *



この日の夜希はベットで声を出して泣いていた


気持ち悪くて夕飯は食べれなかった

水もろくに口に出来なかった


何も食べてないのに吐き気に似た感覚が希を襲う


「これで…やっと…」


やっとアイツに会わなくて良い


でも


「汚れちゃったよ…」


うつろな目でだんだんと眠りに入ってった…




次の日の朝、希は朝ごはんを食べなかった


口にしたのは水だけ

まだあの気持ち悪さがハッキリ残っている

そんな中無理に食べたら確実に吐く


キュウ、と鳴るお腹に手を当てながら登校した



「おはよう」


登校中誰かに声をかけられた


「!」

振り返るとあの男


「やっぱりさ〜、もっかいヤってくんない?」


「ふざけんな…話が違う!」


「まぁ抵抗しても良いけど。痛い思いしたいならね?」


「っ・・・」


信じたウチが馬鹿だった



それからも希は度々呼びだされては体を触られたりした


抵抗すれば当然怪我は増える


希の体は怪我だらけだった
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