。しりあす*長編
□シリアス4
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「ねーね、つっこは今までここに来て何回告白されたの?」
希は月子に聞いてみた
「えぇ;そんな告白されてないよ;」
「10回いった?」
「全然!5回もいってないよ」
「あれぇ?」
ほぼ男子校に居て5回以内?しかもこんな可愛いのに
でもその疑問はすぐに解決した
「月子には手を出させないよ」
土萌が少しムッとしたような表情で言う
「そっかぁー!つっこには護衛3人も居るもんねぇ^^しかも1人はケンカっ早いヤンキー」
「あぁ?それ俺の事かよ?」
「他の二人がヤンキーのように見える?」
「てめー」
七海がしかめっ面で希を見る
「藤城、お前も何かあったら俺等に言って良んだぞ?」
錫也の意外な言葉に希は一瞬驚く
「多分もうなんもないよ!こんな女に告白する奴とか居ないしw」
上手く笑えてるだろうか
涙が出そうになる
ちょっと前から気付いてた事
ウチは多分優しくされたら泣いちゃうタイプ
自分をけなした言い方をしても人にそんな事ないとか言われると涙が出る
認めてくれてるような気がするから
こんなウチでも
見てくれてたような気がしたから
でも違う事はちゃんと知ってる
学校が終わり部屋に戻った希
ベットに身を投げ、友達と撮ったプリクラを何となく見返してみた
変な事書いてあったり、キメ顔だったり
撮った時の事を思い出して少し笑う
でも一瞬でその笑顔は消えた
「今頃、もうウチなんて居なかったかのように過ごしてんだろうな」
昼休み一緒に食べてた席
ウチが居なくなって空いた席はきっと荷物置きにされてるだろうな
馬鹿にされてんだろうな
てゆうか、もう話題にもなってなかったりして
居場所がない
めんどくさい方向に考えるようになったのは中学生から
どうしてこんな仔になってしまったんだろう
もっと単純に、簡単に生きれたなら良いのに
自分の悪い癖を今更思いながら目を閉じて、しばらくそのままで居た
***
「はぁ」
最近になってココに来た頃の自信があきらかになくなっている
あんなに、何でも出来ると思ったのに
そんな都合の良いモノは長く続かない
クラスの奴等と喋ってる中、急に孤独を感じた