*Starry★Sky
□錫也夢【あなたの優しさにつけ込んだ】
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どれだけ笑っても
大丈夫って言っても
あなたはすぐ気付いてくれた
違う
ほんの少しだけ暗い表情を見せて
大丈夫と言った声は少し不安そうにして
気付かせた
そうやって
あなたの優しさにつけ込んだ
「何かあった?」
「錫也…」
元気なさそうにしてると1番に気付いてくれるのは錫也だった
嘘だけど
錫也が傍に居る時しか元気じゃないトコ見せてるけど
「親にね、お前は要らない仔って言われた。ねぇ、私要らないのかな?」
涙目で錫也を見る
「そんな事ない。お前は大切な友達だから…要らないなんて言うなよ」
そう言って錫也は大きくて綺麗な手で私の頭を撫でてくれた
ごめんね 嘘
親とはもう何か月も連絡取ってない
だからわざと脳内でそう言わせて
勝手に悲観的になって泣いたの
別に
錫也を男として好きとかじゃない
ただ優しくしてくれる人が錫也だったら
必要としてるって1番わかりやすく言ってくれたのは錫也だったから
「足りない…」
最近もっと欲張りになった
ホントに必要なの?
ホントに必要なの?
ホントに大切って思ってるの?
ホントは口先だけで
私が居なくなっても涙一つこぼさないんじゃないの?
私ね、思うんだ
自分が居なくなったら
泣いても泣いても泣きやまないほど
悲しくて悲しくてどうしようもないほど
毎日毎日10年後も20年後も思い出すほど
相手の人生が変わってしまうほど
自分が居なくなった事に泣いて、悲しんで、一生忘れないで欲しいって
それだけ大切で必要な存在でありたいって
ダントツの1番じゃなきゃ嫌だ
ねぇ、私のために泣いて?
私のために悲しんで?
優しいあなたならきっと
いっぱい泣いて悲しんでくれるよね?
(私は知る事は出来ないけど)
(あなたならそうしてくれるって信じてる)