。しりあす*長編

□シリアス8
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「月子が君を心配してる」


4時間目が終わり土萌が教室を出て行く希に言う

「あー…心配しないでって言っといて!」

「そんなんで月子が心配しなくなるとでも思うの?」

「まぁ…つっこは良い子だしね〜」

「そろそろ強がりはやめたらどう?」


希はため息一つつくと返答する

「強がってないよ!ホントに何もないから!」

「その強がりが月子を不安にさせてるんだよ。わかんない?」

「んー、ごめんごめん!お昼食べたいからまた後でね!」


自分の事はどうでもいい


そうだよね


好きな女の子がこんなウチで心配してるんだから当然イラつく


でも傷つくなぁ

もし月子が居なかったら


ウチが土萌に泣いて相談しに言っても

きっとめんどくさい奴で終わってるでしょ?






「放課後生徒会室に来い。良いな?」


昼休み図書室の倉庫に行く途中会長に言われた


あの雰囲気はおそらく説教ちっくな雰囲気


放課後になりガラ〜ッと生徒会室を開ける希


前と同じ状況が記憶にあるぞ


七海、土萌、錫也が居る・・・とゆー事は確実に説教


ちなみに翼と颯斗の姿は居ない


「何事かな〜っ?」

あえて空気を読まない希

ソファにボフッと座る



「最近希元気ないよ…それにろくに何も食べてないでしょ?」

「ちゃんと食べてるよ!」

「星月先生から聞いたの…」

「…あのアホ教師め」


こんなとこで言うとゆー事は他の奴も知ってるとゆー事


あの先生七海達にも話したのか



「希…何があったんだ…」


「別に〜?」


「作り笑い、そろそろ限界でしょ」

土萌がピシャッと言う


「希…どうして言ってくれないの?」



希が誤魔化すたびに重くなる空気


「つーか、ウチに何が起きようが皆に関係なくなーい?ウチが例え死のうが他の人に関係ないし〜」


ちょっとムカつく


どうせ月子の不安消したいからでしょ

ウチの事見てないでしょ

「お前ふざんな!!」


また前みたいな展開


今度は胸倉を掴んできた

「きゃー、七海こわいっ!」

それでもふざけるのを止めない希

「哉太」


錫也が七海と希を離す


「会長〜何でこの人達も呼んだの〜」

チラッと不知火を見る希

恐ろしくこちらを睨んでいる


「…会長こわー…」


あんなに優しい人にこんな睨まれるとさすがにキツい

「希…いい加減にしろ」


睨まれたうえにこんな言葉

「お前はふざけすぎだ。少しは真剣に聞け」

不知火は希を睨み続ける


「なんでよ…何で皆でウチを責めるのさ。ウチ悪くないし!」


何か皆に責められてる感じ

皆、敵


「責めてるんじゃない。心配してるんだ」

表情を変えないまま不知火は言う



心配


月子をね?


「…^^平気だから」


笑って希は精一杯泣かないように頑張った


そして生徒会室を出た


「何なんだよアイツ…俺等がこんなに心配してんのに。人の気持ち無視かよ」

七海があきれたように言った

「…俺が明日もう一回話してみる。報告ありがとな」
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