。超嫌われ*長編

□13「今、確認出来た事」
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次の日の放課後、不知火に呼び出しをされた名前

無視して帰ろうとしたら下駄箱の前に不知火は立っていた

「どいてよ」

「用が済んだら返してやる」

不知火は名前の手を掴みムリヤリ生徒会室に連れて行った

「離してよっ!」

生徒会室のドアで入るまいと手をかけたが不知火は力ずくで中に入れさせた

「大人しく聞け!」

中に入れさせると生徒会室のドアを閉めた

「お前、月子にホントは怪我させるつもりじゃなかったんだよな?」

「…誰から聞いたの」

「質問に答えろ。このままじゃアイツ等は勘違いしたままだぞ?」

目つきを変えないまま不知火は名前を見つめ続ける

「勘違い?合ってると思うけど。」

もうどうでもいい

弁解なんてしない

誰も味方は要らない

会長も

自分さえも


「…月子は違うと言ってるが」

手を腰に当てて片足に重心をかける

「だって月子、人をかばうの好きじゃん。良い子なんでしょ?なら否定するの当り前じゃん」

挑発するような笑みを不知火に向けた名前

「…正直に言え。俺にまで嘘つく必要はないと思うが」

「イラつくんだよ。嫌いっつってんのに、私んとこ来る月子が」

「…それがお前の答えか?」


違うよ

今は違う


嫌いになる理由はなかったんだ



「ちゃんと嫌いって言ってあげてるのに近づくのって、良い子通りこしてただの馬鹿でしょ」

考えてる事とは裏腹に名前は鼻で笑った

「本当にそう思ってるのか?」

不知火の目つきがキツくなる

「…馬鹿以外にどうゆう表現したら良い?」


少し睨み合いが続いた後不知火は静かに喋る


「もういい」


名前は生徒会室から出された






嫌いと言ってる人にあえて近づくのは馬鹿だと思う


だけどその馬鹿さに少し期待したんだ




その優しさに期待して



頼ろうとしたら罰が当たった



まだ間に合うかもなんて考えはやっぱり間違えだった



どうでも良んだ


もう

誰も必要はない





(独りになる理由が多すぎた)


(消える理由が)





(今、確実に)



(確認出来た)

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