。嫌われ(氷帝)*長編

□6*たった1人
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噂が広まって私に話しかける人は居なくなった



仲の良い子も


当り前か・・・





視線が痛い




見るより、もう私が居ない存在みたいにしてくれれば良いのに



廊下ですれ違ったら物凄く冷たい視線で見られる






見ないで











私がやったような目で見ないで







あなた達を殴りたくなる
ムカついてくる


でも苦しい方がずっと大きくて


そんな気分じゃない














「ねぇ。」

「!!」

突然誰かに声をかけられた





「名字はさ、やってないんだろ?」

他のクラスの男子だった。

名前は確か、陸だっけ?


「陸君・・・そう言ってるけど誰も信じないよ。
陸君もそうなんでしょ?」


もうわかりきってる答えに私は悲しくなり、うつむいた




「名字がやったなんて証拠無ーし、お前こんな事する奴じゃねーだろ?」


「えっ??」



ビックリして思わず間抜けな声を出した。


「・・・何で信じれるの?」


「だーから!さっき言ったろ!証拠無ーし、お前はこんな事やらねぇって。」



予想外な言葉を口に出されて何も言えなかった



「昨日、泣いてただろ?辛いのにそこまでして荒らす意味ねーし・・
おかしいって思ったんだよ。」




嬉しかった



涙こらえきれなくて



泣いた









「・・・俺は信じるよ。」


そう言って離れていった





たった1人だけ

私を信じてくれた









ありがとう、陸_____

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