。嫌われ*長編

□嫌われ9【悪役は孤独に】
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次の日いつも通りに学校に来た名前

「おはよう名前^^」

ニコニコしながら挨拶する月子


「おはよー」


笑顔が眩しい…

つっこちゃんは素直とゆーか単純とゆーか


傷つけるの簡単だけど治りも案外早そう



こんな子が親友とかだったら

きっとウチのマイナス思考はもっと軽くなってただろうか


つっこちゃんが前から居れば

ウチこんなひねくれた子になってなかったかな


こんな事を考えだすと涙が出てくる

名前は切り替えるように音楽を聴き始めた



昼休み図書倉庫に行こうとした時


「ねぇ、俺等の事覚えてる?」


2人の3年男子が話しかけてきた


「!」

前に名前を暴行した奴等だった

逃げようとしたが腹を殴られ人の居ない教室に連れて行かれた


「…まだ何か用あんの」

腹を手でおさえながら男を睨む

「生意気さは相変わらずだね。俺等に謝ったらもうこんな事しないよ」

「謝る意味がわかんない」

「その口調だよ。ツンデレもいきすぎるとただのムカつく女になるんだよねぇ」

一人の男が名前に迫る


名前は首を狙って殴った

顔より首の方が良いってのは最近ネットで調べた事

こいつ等に呼び出しされてそうゆうのは必要な知識だとわかったから


「ぐっ!!?」


人の急所を突かれて倒れる男

もう一人が「てめぇ!!」と言って名前に殴りかかろうとする


「案外遅いじゃんっ!」

そう言って名前はヒラッとかわして首を狙った


不意じゃなければ相手の行動はよめる

「うぅっ…」


2人は地面に倒れたままうなだれていた


その間に名前は教室を走って出た




結構ヤバイよね


勝てたけど絶対次もウチの目の前に現れるに決まってる


また殴られるなんて嫌

肉体的に痛いのはさすがに嫌だ



走った先に見えたのは月子

月子が名前に気付く


「どうしたの?」


少し息切れしている名前に話しかける

「つっこ…」


怖くて、誰でも良いから月子に話そうと思った

「ねぇ、つっこ、」

「おい、そんな奴と喋んな月子」

七海登場

「哉太!そんな言い方やめてよ」

「月子に近寄らないで。君は月子に何を言うかわからない」

土萌も来た

顔を一瞬歪ませたがいつもの調子に戻る名前

「じゃぁ事前に教えてやろーか?」

後から錫也も来る

「哉太、羊やめろ。名字をそんな決め付けるな」

名前をかばうような言葉で4人の元に駆けつけた


「錫也っていつも仲裁役だよね〜。
 ウチアンタ達の前で良くは振る舞ってないんだから決めつけても別に良いよ?」

「名前…」

月子が名前を不安そうな顔で見る

「悪役からお姫様守れて満足?^^じゃぁね」



そう 

ウチは悪役


悪役が他人に助けを求めちゃダメだから



自分で何とかする




溢れそうな涙を抑えながら廊下を歩いた
 

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