。嫌われ*長編

□嫌われ8【理想の歌】
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今日は気温30度で暑い

3回目の休み時間、だいぶクーラーが効いてきた部屋

男子とは体温差がある

普通に半袖で過ごしてる中、月子が寒そうに腕をさする

『上着持ってきてないなぁ;』

その光景を見ていた名前

「つっこちゃん、これかそうか〜?」

自分が持ってたセーターを渡す

「え、良いの?」

「ウチパーカー持ってるし^^」

優しくしてる名前を見て土萌が怪しむ

「君、何企んでるの?」

「は?セーターかすだけで何か企めんの?ならその方法教えてー笑」

そう言って自分の席に戻って行った


昼休み、月子は名前にセーターを返しに行った


「名前」

振り返るとセーターを持った月子

「返しに来たの?6時間目まで来てれば良いのに。
 それともあの王子様達に返してこいって言われたの?(笑」


七海達の事を言ってるようだ

「違うよ;悪いなぁって思って…ありがとう」

セーターを手渡す月子

「でもウチと2人きりになっちゃったじゃん。だめだよ、お姫様が一人でウチに会いに来ちゃ(笑)
 王子様達怒っちゃうよ?」

ハハッと笑う名前

「そんな、私は…」

「まぁそんな長く2人きりで居るつもりないけど。じゃぁね」

「あ…」


名前を知りたい

名前は皆が言うような嫌な人なんかじゃない

寒がってた私にセーターをかしてくれたから

ホントは違う気がする




帰りのHRが終わり、名前はヘッドフォンを首にかけてた

外に音が漏れるくらいの音量で音楽を流していた


流れてる曲は洋画のLOCKな曲調

下駄箱で名前と土萌達が一緒になる

「君その曲の訳ちゃんとわかってる?」

土萌が迷惑そうに言った

「わかってるに決まってんでしょ」

「君に合わないような歌詞だね。」

音漏れしてる音楽の歌詞の意味がわかっていた土萌

「合わない曲聴いちゃいけないってゆう法律そっちの国にはあるの?めずらし〜w」

土萌がムッとする

「本人が下品なら聴く曲も下品だね。なら聴いて良いんじゃない?」

「はぁ?テメェ、今この曲の事馬鹿にしただろ?」

名前は土萌の胸倉を掴んだ

「君こそ僕の国の事馬鹿にしたでしょ」

「羊。今のは羊が悪い。」

錫也が来て土萌の胸倉を掴んでる悠希の手を離す

「僕は正直に言っただけだ」

「喧嘩最初に売ってきたのはアンタでしょ。謝るって事そっちの国ではしないの?(笑)」

「名字」

錫也が少し怒ったように悠希を睨む

「君がその曲のようになる事はないね。叶わないから理想の歌を聴いてるの?」

「叶えようとか思ってねぇよバーカ」

名前は土萌を睨むと靴を履きヘッドフォンをかけて行ってしまった



When things go bad
 
When things go wrong

(何も上手くいかず状況が悪い時)

when on the verge of letting go

(あきらめてしまいそうになった時)

There’s something that i really want you to know

(これだけは忘れないでほしい)

you’are not alone anymore

(君はもう一人じゃない)


そんな事言ってくれる人が居るなんて思ってないから


音楽をただ聴きながら帰り道を歩いた
 

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