。嫌われ*長編
□嫌われ3【その日がくるまで】
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休み時間七海達は言っていた
「なぁ…アイツちょっと態度悪くねぇか?;」
七海がヒソッと言う
「まぁ、慣れてないせいでもあるんだろう;」
「慣れてないからってあんな目つきするの?僕あーゆう子苦手」
土萌が嫌そうに名前を見る
「うーん…悪い人ではないと思うなぁ;」
月子が戸惑いながら答える
そして昼休み、名前は教室に出ようとすると後ろの席の月子を見つけた
「あ!女の子は後ろの席だったんだねー。名前なんてーの?」
名前は月子の前の席に座り話し始めた
「夜久月子。よろしくね^^名前ちゃん」
「名前で良いよ。つっこちゃんて可愛いよね^^男にチヤホヤされながら育ってそう。」
「え…」
「あ、ごめん言い方悪かった?モテそうって言いたかったの」
名前の言葉に七海が割って入る
「おめぇ、その言い方ねんじゃねぇの?」
「だから悪いって言ったじゃん。つっこちゃん可愛いからモテそうだなーって」
挑発するかのように七海を見る
「てめぇ…」
「哉太、」
錫也が慌てて入る
「ウチお昼食べるから。じゃぁね〜」
席を立ち、手をヒラヒラとさせて教室を出て行った
「何だよあの態度…」
「僕、今ので完全あの人嫌いになった」
嫌われて良い
嫌われたら耐えられなくなって
いつか突発的に死ねそうだから
初めて人に嫌われるような事をわざとやった名前
これで良いんだと言い聞かせる
放課後、名前は3年生に呼び出されていた
「君可愛いよね。名前ちゃんだっけ?友達からで良いからアド教えてくんない?」
携帯を取り出しチャラそうに名前にアドレスを聞いてきた
「友達からで良いってアンタ何様?」
しれっとした態度の名前
その態度に驚く男
「は…?君そんなタイプの女の子なの?」
「夜久月子みたいにおしとやかって思わないでくれる?ウチ誰とも付き合う気ないから。じゃぁ」
スタスタと帰る名前
「随分な態度だな」
偶然告白現場を見ていた七海が現れる
「見覚えある顔。ウチのクラスに居たよね?」
「七海哉太。お前の隣の席だよ」
「あぁそう^^で、ウチの告白の断り方が悪いと?」
笑ってない笑顔で聞き返す
「どう断っても別に良いけどよ。月子さっき馬鹿にしただろ」
七海は月子の名前を出されたのが少しイラついたらしい
「は?…あぁ、馬鹿にしてるように見えた?」
「思いっきりな。」
「ならごめんなさいネ。謝ったからこれで良いでしょ。」
七海を横切り帰ろうとする名前
「おい。何だよその言い方」
七海にグッと腕を掴まれる
「まだ謝ってほしいの?」
うざったそうに七海を睨んだ
「哉太!どうしたんだ?」
その光景を見かけた錫也が駈けつける
「お前さぁ、その態度どうにかなんねぇの?」
「好かれようとか思ってないし。言いたい事言ってるだけ」
掴んだ手を振り払い帰って行った
「あの女…!」
怒りがこみ上げた
「…哉太から喧嘩腰で言ったのか?」
「アイツが悪いんだよ」
次の日名前は月子の前の席に座って話しはじめた
「つっこちゃんてさー、彼氏とか居ないの?」
名前は興味津々で聞いてきた
「居ないよ彼氏なんて;」
「まじで!?あぁ、そっか…彼氏作ったら他の男と遊べなくなるもんねぇ。
ここに来たのってやっぱ男目当て?」
「え、私は普通に…」
「つっこちゃんのレベルなら男とか選びたい放題だよね〜」
月子が少し困ってる
「おい、変な言い方すんなよ」
七海が入る
「あ、七海と仲良い?結構なイケメン捕まえてんじゃん^^」
「俺等は幼馴染だよ;」
錫也が困ったように言う
「へぇ!幼馴染…まぁこんだけイケメンだったら他探す必要ないね^^
でもつっこちゃんさぁ、他でも遊びたいなって思わな〜い?」
名前の無神経な質問にイラッときた七海は怒り気味に言った
「おめぇは男探しに来たのかよ?だらしねぇ女だな」
七海がフッと笑って嫌みったらしく言った
「この態度で男誘ってるように見える?七海って馬鹿?笑」
挑発するように七海を見る
「あぁ??何だと?」
「七海、」
錫也が割って入る
「名字はその態度が悪いって自分でわかってるのに、どうして止めないんだ?」
「直す必要ある?」
「月子が困ってんだろ」
「困ってたの?」
「うーん…;」
月子は気まずそうに曖昧に答える
「僕は君が嫌いだ」
この会話を見ていた土萌が突然言った
「プッ…!ハハ!何それ〜w英語に出てくる文章かよ?君笑けるね」
土萌の直球な言葉に笑う名前
「そんな態度じゃ絶対友達なんて出来ないよ」
名前はニコっと土萌に笑いかけた
「いらないから」
そう言って教室を出ていった