俺と彼女

□二日目(後編)
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バスのブレーキ音が鳴り響き、外を見れば、そこにはいつもの学校があった

だが、いつもの学校ではない
・・・いや、学校はかわってないが俺が変わったのかな?

少し、学校に入りたくないと思った


「スタン!何やってんだよ、早く降りるぞ」
「あ、あぁ・・・分かってるよ」


しばらく物思いにふけっていると俺以外の人はみんなバスから降りていった
バスの外に出ると、いつもの笑顔をしているシャオがケニーと喋っていた


うーん・・・・
まぁなんとか・・・なるかなぁ



シャオは、後でギャリソン先生と教室に来るそうだ

噂はすでに早まっているようで、新しい生徒がここに来ることは皆に知れ渡っていた
ウェンディが俺にたびたび話しかけてきたが、今はシャオのことで頭がいっぱいで適当に相槌をうつだけ

などという恋人らしくない会話になっていた

「もう!スタン!聞いてるの?」
「えっ?あ、ああ・・・聞いてるさ」
「それでね、お隣のヒルダさんが・・・」
「ああ」
「ヒルダさんの犬が・・・」
「うん」
「私妊娠した」
「へぇー・・・・・・はぁ!?DUDE!冗談だろ?」
「もちろん、冗談よ」


適当に話を聞き流していたらこれだ
俺は、まだウェンディとはそういうことしてないし・・・・・
ていうかまだ童貞だし
まあそんなことより、シャオはこの2週間うまくやってけるのかな・・・


「スタン・・・もしかして転校生のこと考えてるの?」
「えっ」


ウェンディに見事に俺の考え事が当てられて正直ビックリした
そして、俺の反応から察したのか、ウェンディは顔をずずずっと近寄せて


「いい?スタン、あなたの恋人は私なんだから」


と言って自分の席に戻っていった
と同時に、改めて自覚させられた

そうだった

俺はウェンディの恋人だった

二股・・・・なんてダメだよな
そんなのゲイがすることだし
ああクソッ!
元はといえばママやパパが悪いんだよ!
あああもう!!


「スタン・・・どうしたんだろう?今日の朝から様子が変だよ」
「どーせあのビッチのことでも考えてるんだろ?ほっとけよ」
「シャオをビッチって言うなデカっ尻!」
「んだよユダヤのくせによぉ!まさかテメー好きになったとか言うんじゃねーぞ!」
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