02/22の日記

03:23
ナギ先輩不良時代 突発SS
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「まったく!

ナギ!喧嘩で此処に来るのは今年に入って何度目だ!?

此処で暫く頭を冷やせ!」


リー巡査に背中を小突かれナギは豚箱に放り込まれた


「…チッ」


ナギは唾をペッと吐きながら舌打ちをする


「親父さんに連絡を入れるからな!」


「…来ねぇよ…」


「何か言ったか?」


「…何でもねぇ」


「………」


リー巡査が去るとナギは鉄パイプのベッドをギシリと軋ませながら腰を降ろした


ジーパンの後ろポケットに突っ込んだ煙草とZippoを取り出し


煙草の火を点けるとカチンとZippoをしまった



細く吐き出す煙が薄暗い独房に漂う様子をナギはサングラス越しにぼんやりと見つめた






どのくらい時間が過ぎただろう


扉の向こうから話し声が近づいて来る



扉を開けたリー巡査は顔をしかめた


「ナギ!此処で煙草を吸うな!

大体お前はまだ未成年だろう!」


「………」


ナギは無視して煙を吹かす


リー巡査の背中越しにソウシさんがヒョコッと顔を出した


「ナギ、リー巡査を困らせるのはやめなさい

…迎えに来たよ、家に帰ろう」


「……」

無言で煙草を床にピッと弾いて落とすと靴でキュッと踏み締めながらナギは立ち上がった


足元にはもう何本も吸い殻がある


リー巡査はカチャンと鍵を開けるとナギは同時にグイッと出てきた


二人に目を合わす事なく出口に向かってゆく


「!ナギ!待ちなさい!

…リー巡査、いつもすいません…」



「いえ…、それよりナギは最近ここら辺でも札付きの悪い奴らと攣るんでいる事が多いです…

気をつけて下さい」


「…そうでしたか

わかりました」


ソウシはリーに深々と一礼するとナギを追った



.
後書き

ナギくん…荒れてたんですねぇ…
リーさん…巡査で登場させてみましたあ
何だか絵を描いてたら急にお話も付けたくなった…

読んで頂きありがとうございました〜



☆コメント☆
[やち] 02-22 08:49 削除
ヒェ凄い迫力でも悪いナギくんもカッコイイなぁ
薔薇の気障ナギさんも素敵だけど、こちらはもう大好物です二の腕とタンクトップから覗く胸筋が堪らなく素敵ジュル
サングラス外すと鋭い尖った瞳をしてるんだろうな
街を守るリー巡査真面目に真摯に勤務してそう

ムーン様、これ突発にするには惜しいです…続けちゃおっかな〜
本編、先伸ばし

[ムーン] 02-22 09:02 削除
わあ、やちさま早速のコメありがとうございます ワルナギくんは好物でしたか!…ぢつは私もワルイ子は割と好きで…うふっ
えっ!続けちゃいますか!?…確かにこれは今の本編のエピソードになるお話になるかも〜!

[かおる] 02-22 09:54 削除
おぉぉぉ!
不良のナギ先輩だ〜!!!
荒れてますねぇ。
手が付けられないワル…
今のお話が、際立って見えるような過去だわ〜
ソウシさん、親代わりだったのかな…

黒のタンクトップ、映えるなぁ。
かっこい〜〜!!!

[やち] 02-22 18:56 削除
続きできたぁこちらに投入してもいいですか〜
本編じゃない悪ナギくんのですが

[ムーン] 02-22 18:59 削除
わあ〜!読みたいです!どうぞこちらに

[やち] 02-22 19:39 削除

「ナギ…
もうアイツらと付き合うのはやめておけ」


「これは私の勘だが、アイツらは将来凶悪な組織になり兼ねない」


最近では豚箱に入る回数も増え、その度に傷だらけになってゆくナギを心配するリー巡査


だが、当の本人は相変わらずパイプベッドに腰を掛けて壁に向かって煙草をふかしている


その悪態ぶりに溜息を一つつく

「全く……来月には高校生になるんだろ?
こんな状態で卒業出来たのは親父さんのお陰だ…
何度も学校にお願いしに行ったと聞いている」

「それに、親父さん、ここを通る度にわざわざ私に挨拶して下さるんだ
『いつも息子がご迷惑をお掛けしています』ってな」


「……」

サングラスの奥の表情は分からない…が、煙草を吸うナギの手が一瞬止まる



その時

『バタンッ』

『ダンッダンッダンッ…』


慌ただしく誰かが入ってくる


「ナギっ!」


独房に一際響く声


「リュウガ…さん」


意外な人物にナギは思わず呟いた

リュウガは荒れるようになったナギにも以前と変わらず接してくれる数少ない一人だった
尊敬している人でもあった

…だが、今は何をしても心の闇が晴れず誰にも心を開くことはなかった
唯一、傷を癒しあったあの人も今は他のヤツと抱き合っているんだろう
そう思うと余計に心を閉ざし自暴自棄になっていった


「リーさん、いつもすんません」


リュウガはリー巡査に一礼すると独房のナギを睨みつける

「ったく…こんな時に」


ナギはいつものように鉄の重い扉が開くと同時に足を踏み出した
…が、行く手をリュウガに阻まれる


「……あ?」


(……?)


見上げたリュウガの表情が余りにも真剣で思わず一歩後ずさる



「おやっさんが倒れた…」


(……?)


「今、何て?」


「おやっさんが倒れたんだ
…血ぃ吐いて
救急車で運ばれた

…今、ソウシが付き添ってる

詳しいことは後だ
取り敢えず、病院に行くぞっ」


(親父が倒れた?血?)


訳が分からないままリュウガに腕を引かれ暗い廊下を歩く

頭の中をグルグルとその言葉が巡る


妙な浮遊感と嫌な緊張感、少しずつ冷たくなっていく自分の身体


この感覚…俺は知っている
幼い頃に…あの頃は漠然としたものだったが、今は…

(…親父っ)



『バンッ』

交番側につけてあった軽トラに乗り込むとリュウガは病院へ車を走らせた





[ココア] 02-22 19:47 削除
きゃ〜(≧▽≦)☆ワルナギくんツボなんですけど(///∇///)
私も不良っぽい子好きなんです(//∇//)

やち様がおっしゃる通りタンクトップから覗く二の腕、そしてタンクトップ越しにでもたくましさがわかる胸…ツボです☆・:*:・(*/////∇/////*)・:*:・☆

サングラスもとっても似合ってる
こんなワルが先輩にいたら絶対好きになっちゃう!(≧▽≦)☆

何度も警察のお世話になってるなんて…ナギ先輩、かなりのワルだったのね( ̄▽ ̄;)

やち様が続きを書いて下さったのですか?
きゃ〜(*≧∀≦*)楽しみです〜♪ヽ(´▽`)/

[ココア] 02-22 19:58 削除
連投すみませんm(__)m

コメント書いてる間にやち様がアップされてました( ̄▽ ̄;)

ナギ先輩、そうだよね…
寂しくて、辛くて…
あ〜ん、かわいそう(T^T)

うぅ…
ソリア…思い出しちゃった〜(ToT)
忘れてたのに〜・゚゚(>_<)゚゚・

はぁ〜、アタクシ、つらい過去を背負うイケメン、大好きです(//∇//)
番外編、続くのですか?

なんか切なくて悲しくて…
素敵なお話ありがとうございましたo(^o^)o

[やち] 02-22 20:01 削除
あは投入完了
かおる様も悪ナギくんお好きなのですな
ココア様、やはり腕と胸板には惹かれますよね
ムーン様の悪ナギくんに刺激を受けちゃいました突発の突発

まだ少し続きあるのですが…無糖で重いそれでもアップして良いですか〜

[ムーン] 02-22 20:12 削除
わあああ!やちさまスゲェっ!!お話に深みと厚みがでて!グッジョブ!ハイタッチ!
続きあるのですかっ
是非お願いします!

一仕事ついたらまたコメしにきます

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