過去拍手SS

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リュウガバースデー企画拍手お礼

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今日は船長のお誕生日
もちろん今夜はお祝いの宴だ

「船長、お誕生日おめでとうございます!」

リュウガ「おう、まあ、ここに座れ」

甲板に胡座をかいた船長は隣の床を手でポンポンと叩いた

隣にしゃがんだ私にグラスを渡すと「ほらお前も飲め」と言いながら酒を注いだ

空になった自分のグラスにも酒を注ぐ

…チン…

グラスが重なる

「おめでとうございます。船長」

リュウガ「おう。お前らのお陰で生き延びてまた一年歳をとる事が出来たぜ」

船長はそう言うとガハハハと豪快に笑った

「…船長!笑い事じゃないです!…私達船長の事どんなに心配したか…」

あの時の事を思い出すと胸が苦しくなり、目頭が熱くなった…

リュウガ「おいおい…泣くんじゃねーよ」

船長は困った表情で私を覗き込むとクシャクシャ…と頭をかいた

「…泣いてません!」

船長はふっと笑うとそっと私の肩を抱いた…

(船長…!?)

内緒話するように私の耳元に低い声でそっと囁く…

リュウガ「…お前をモノにする前にくたばる訳ねーだろ?」

(…船長?!)

グイ!

大きな手が私と船長の間に割って入ってきた

ナギ「…ニョコナッツです。船長」

船長と私の間に割り込むとドスンと腰を降ろし

船長の前にドンッと皿を置く

リュウガ「あぁ?またナギか。いつもいいところで邪魔すんな…」

ナギ「食わないんスか…ニョコナッツ…」

ナギは皿に手をかけた

リュウガ「まっ…待てナギ。食う!食うから!」

ナギ「…コイツはもう部屋に戻していいっスか?」

ナギの手が私の腕をグッと力強く掴む

リュウガ「ガハハ!まったくナギのヤキモチには敵わねーな。
…まあ、ニョコナッツに免じて赦してやるか」

ナギ「…部屋に戻るぞ」

ナギは掴んだ腕に力を入れるとそのままグイッと引っ張る様に立ち上がる

そのまま無言で腕を引っ張られながら甲板の入口へ向かって歩きだした

ナギ「……」

(…ナギ?怒ってる…?)

ナギの顔を心配そうに覗き込むとナギと目があった

ナギ「…まったく、無防備なんだよ。お前は」

ふぅと溜息をつきながらジロリと私を睨んだ

向こうから船長が大きな声が聞こえた

リュウガ「おおい!ナギ!部屋でのお仕置きはほどほどにしてやれよ〜!

お前は早く戻ってこ〜い!今夜は男同士で朝まで飲み明かすからな〜!」

ナギ「…チッ…お見通しって訳か」

「?…ナギ?」

ナギ「…なんでもねーよ」

ナギは少し頬を赤く染めながらそう言うと…掴んだ腕を手に繋ぎかえてまた歩き出した…

後ろからまた船長の大きな声が聞こえる

リュウガ「くぅ〜!ニョコナッツ旨め〜!!ナギの料理はサイコーだな!」

ナギは心底旨そうなその声を背中で聞くとぷっと笑った

ナギ「…俺もあの人には敵わねーな…」

私もナギの顔を見て笑う

目が合うと真剣な表情になり私を見つめた

ナギ「…けどお前だけは絶対に渡さねーよ…」

「ナギ…」

二人は暫く見つめ合う…

ナギはふっと穏やかな表情で笑うと

私の頭をクシャクシャ…と撫でた

ナギ「…お仕置きは明日の晩までお預けだ…

ぷ…お前なにそんなにがっかりした顔になってんだ」

真っ赤になった私を見るとナギは少し悪戯っぽくニッと笑った


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