Main
□ミス
1ページ/1ページ
「・・・。」
「・・・。」
「・・・なあ」
「・・・何?」
気まずくなった俺が奴に話しかけると、
奴は爽やかスマイル(別名:超作り笑顔)を向けて返事した。
「何で、ここに居るんだ?」
俺は今、自分の楽屋に居る。
これはOKだ。
問題は・・・
ライバルである王都楼真悟が、同じ楽屋に居るということ。
「僕だって、好きでこんなむさ苦しいおっさんと一緒に居るわけじゃないよ」
「誰がおっさんだ!!」
「え、やだなぁ、あんたに決まってるじゃないですか、藤見野センパイ」
「俺はお前と同い年だっ!!」
「その顔で同い年とか、嘘はよくないよ。
年齢詐欺で捕まっても知らないからね」
むかつく・・・っ!!!
・・・ま、いい。
話を戻そう。
「で?結局、何故ここに居るんだ?」
「事務所のミス。
僕の楽屋と君の楽屋がかぶっちゃったのらしいよ」
「じ、事務所の・・・」
どんなミスだ。
「まぁ、番組は別々なんだし、それまでの我慢だね」
そう言いながら王都楼は荷物をおろし、椅子に座る。
「それにしても・・・
本当にクマだらけだねー」
「クマが俺のイメージキャラクターだからな」
「こんなおっさんのイメージキャラクターになっちゃうだなんて・・・
クマも可哀想になあ」
コイツは・・・っ!
「お前・・・
その性格、ファンが見られたら泣くぞ」
「藤見野のファンこそ、君が年齢詐称をしてるって知ったら泣くと思うよ。
・・・あ、その前に藤見野にはファンも居ないかな?」
「お前・・・っ
いい加減に――――」
「王都楼さーん
そろそろ入って下さーい」
「あ、はーい」
俺がキレかけたその瞬間に王都楼のスタッフが入ってきて、王都楼はそのスタッフに付いて出ていこうとし――
「・・・あ、そうだ」
突然振り返って、天使の笑顔で言い放つ!
「あの程度でキレるなんて、
老化がより進んだんじゃない?(ニコッ☆)」
王都楼はそれだけ言って出て行った。
俺が放心状態になっていると、今度は俺のスタッフが俺を呼びに来た。
俺は取り敢えずは奴の言葉など忘れて、仕事に入ったのだった。
☆おまけ☆
・・・仕事に・・・入ったのだった・・・が。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・何でおっさんがここにいるんですか」
「・・・俺のところの事務所の・・・ミス、だ・・・」
「どんなミスだよ・・・」
「お前に言われたくねぇっ」
「とにかく、僕の収録の邪魔にだけはならないでくれますか、先輩」
「だからお前はぁ―――っ」
「あ、マネージャーさーん、ちょっといいですかぁ」
「無視かぁぁああぁあぁッ!!!」
俺の叫びが、虚しく空に木霊した。
end
―あとがき―
こんな駄文を読んで下さった人!
ありがとうございますっm(_ _)m
一発目は藤見野+王都楼ギャグで。
藤見野はなんか可哀想な人。w
王都楼はひたすら皮肉攻撃。
でも本当は藤見野のこtげふんげふん←
し、失礼しましたー;