STORM LOVER

□小さい頃のお話。
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『ここにね、猫がいるの・・。
高い所、苦手なくせして・・。』

そう言うと猫が近寄って来た。

『ねぇ・・・。貴方の名前は?』
猫を膝にのせて、なでながら聞いた。
「僕? 叶爽太郎」
『いい名前だね。 私は、五十嵐椿ていうの。 椿でいいよ。』

そしたら、迎えの車が来て。

「椿お嬢様。 もうお時間ですよ。」と言ってきた。

大きな声で、
『はぁーい。』っていい返した。

『家に帰るのやだなぁ・・。』って言いながら木から下りた。

「もう帰るの?」って男の子。

『うん、また会えるよ。きっと・・。
 またね、爽ちゃん。』
そう言って、走って車の所まで行った。

後ろを振り向かずに・・・


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