アルラン

□決断
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SMSの宿舎の自室に戻るとアルトはベッドに倒れ込んだ。
ゆるゆると深いため息をつく。
ミハエルは今だに入院中なので帰ってきていない。

「シェリルか…ランカか…。」

頭の中で2人の顔が交互に浮かんでは消える。
払うように頭を軽く振り、順に考え始めた。



…シェリル。

あいつはとにかく我が儘だ。
傲慢で高飛車な女。
しかしどこか儚く、弱く、消えそうな所がある。
強がっているが内面は弱い…。
俺と少し似ている。
だから放っておけなかったのかもしれない。



ランカは…あいつはシェリルとは逆なんだと思った。
自分に自信がなく引っ込み思案なやつだったが実は心の強いそんなやつ。
その強さに幾度となく励まされ引かれていったのかもな。


「くそっ…これでも分からねえ。どうしたら…」

頭を抱えアルトはうなだれた。
すると思いついたように顔をあげて言った。

「そうだ…明日あそこに行ってみるか…。」

ある場所に行く事を決めアルトは布団に潜り込んだ。
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