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□もしも臨也が女だったら
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〜もしも臨也が女だったら〜
※甘楽=臨也です
※女体化、注意。苦手な方はブラウザバック推奨
※なんか静雄が紳士です
れっつごー
「はぁ・・。甘楽よぉ・・・」
「なにー?シズちゃん★」
舞台は池袋。
いつものように静雄と甘楽は喧嘩していた。女だが、男であり怪力の持ち主である静雄に、なんの躊躇いもなく喧嘩を売り続ける甘楽に、静雄をはじめ数々の者が呆れかえっていた。
しかし当の本人はまったく性別など気にすることもなく、今日も喧嘩を売るのだった。
「あははッ、ついに私の魅力に気づいた!?それは好都合、私にメロメロで油断状態のシズちゃんを、あの世へ送ることができるね!ま、私は無神論者だけどさっ」
「言ったら意味ないだろ。」
もう喧嘩というより、ボケと突っ込みの漫才のようになってきており、立ち止まって見物する者まで出てきている状態だ。
それでもおかまいなしに、甘楽は次々に言葉を発する。
「お前、いい加減にしねぇと、マジで怪我すっぞ?」
「怪我ぁ?はは、シズちゃんが降参して私にさくっと殺られればいい話でしょぉ?」
自分の力を理解し、甘楽をいたわっての発言だったのだが、甘楽には届くはずもなく、同じようなことを言われる始末。
静雄は呆れて、溜息をひとつ吐き、言葉を続ける。
「お前も女なんだから、男、ましてや俺なんかと喧嘩してたら、やばいことになっちまうぞ?」
「え?どういうこと?」
やばいこと、というのが理解できないらしい。わざと可愛らしく小首を傾げ、静雄へ問いかける。
「女だからって・・・その・・・あれだ、襲われそうになったりだな、するかもしんねぇだろ?」
静雄の説明を聞いて、甘楽はしばらく何やら考え込んでいたが、ふいに言葉を発する。
「そんな事態になったら、シズちゃんが来てくれるでしょ?」
確かにいつも一緒にいるとはいえ、それは喧嘩しているからだし、甘楽の行動を逐一みているわけでもない。静雄がそんなことをするとは到底思えないが、甘楽はそう言った。
「俺の知らねぇところであるかもしれねぇだろ?!」
静雄はその可能性を指摘した。もっともこの発言は、「甘楽が危険だったら俺が守ってやる」という意味にもとれるのだが。
実際そうらしく、甘楽はいつもやばいとき、そこを通りかかった静雄に助けてもらっている。
運よく通りかかったというか、たまたま場所が池袋の、静雄が仕事の取り立てで通りやすい道だからなのだが。
「そうだねぇ・・・」
甘楽はしばらく考えた、そして。