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□もしも池袋が田舎だったら
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〜もしも池袋が田舎だったら〜

※嘘設定ですw
※なんか臨也と静雄とかしか出てきません。
※二人が喧嘩に冷めやすくなっちゃってます。
※臨也が常識人っぽい、静雄が素直



「いいいいぃぃいぃぃいぃぃいざぁああぁぁああああああ「シズちゃん、近所迷惑だよ、叫ぶなら公園行こうよ。」

とある古びた道路。
いつものように、臨也を見かけてどなり声をあげようとした、いや、あげていた最中、近所迷惑だと臨也に窘められてしまった静雄。

「お、おう・・・」

ご近所に迷惑をかけてしまうわけにはいかないらしく、大人しく名前通り静かになったようだ。

その様子を見て臨也も安心し安堵のため息をつく。

「まったくさぁ、いっつも人の顔を見かけるなり叫ぶって、俺の顔に失礼だと思わない?あと俺だってシズちゃんに見つかりたくてここに来たわけじゃないんだけどね。」

いつも通り饒舌な臨也に軽く舌打ちすると、静雄はそばのガードレールへ腰かけた。

「あっ、シズちゃん駄目だよ、そのガードレール、結構整備されてなくてもろいんだから!公共の物は壊したら面倒くさいんだからね!」
「お、おう・・・・。そういや、このあたり雑草だらけだな。」

あわててガードレールから飛び退くと、道の伸び放題になった雑草を見て、ポツリと呟いた。彼が町のことを気にかけるなんて、とでもいうように、臨也は静雄を少しだけ凝視すると、まぁ、いいやというように静雄と同じように道を眺める。

「そういや、この辺もそろそろ整備されるらしいよ。」
「なんだそりゃ、アスファルトの道にでもなるのか?」

珍しくうまく会話がかみ合っていることに臨也は驚きながらも、質問に答える。

「そうらしいね、雑草とかも整備されて、いかにも道路、ってかんじになるっぽい。」

そうか、と一言答えると、静雄は道に座り込んで、雑草を眺める。

「・・・こういうのも、風情があっていいと思うんだけどなぁ。やっぱり時代には逆らえないのかね。」
「まぁ、車とか通りにくいからね、ここは。」

静雄はしばらく、この道路の風景を目に焼き付けるように、景色を眺めていた。
つられて臨也も、どこか寂しげに道路の雑草を眺める。
普段は24時間戦争コンビ、などと言われているが、こうした地元のことに関しては、やはり意見が合うのだろうか。地元に愛着があるからなのだろうか。

「っと、まぁ、いいんじゃない?別に道路全体がアスファルトになっちゃうってことじゃないんだし。入口くらいは目をつむりなって。」

この話は終わらせよう、というように臨也が話す。明るい話題を探しているようだ。

「・・・ま、入口くらいは、人が入るようになるって思えば、別にいいんだけどよ。」
「あぁ、そうそう。人がくると言えば、この間引っ越してきた高校生がいるよね!」
「あぁ、あの竜ヶ峰とかいう、すげぇ苗字だろ?」
「苗字がすごいのはシズちゃんもでしょ!平和島、なんてそうそうないよ。」

どうやら話題は、新しい住民、竜ヶ峰帝人のことにうつったらしい。流石田舎。情報がめぐるのが速い。

「お前だって名前はすげぇだろ。臨也と書いてイザヤ、なんて、まず誰も読まねぇぞ。」
「ははっ、まぁ、読み方だったらそうかもねぇ。比較的シズちゃんはそのまま読めるしね!名前負けは酷いけど!」

やはり24時間戦争コンビ。
少しの休戦も終わり、また戦争が始まる。

「誰のせいだと思ってんだぁぁあ!?いぃいいざぁぁあやぁああああ!」
「もぉ、いきなりキレないでよねぇ☆こわぁい☆」
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