★ 小説置き場 ★

□やさしい言葉
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 「な、なんなんだろう、コレ」


なんだろう、…この状況、 ミストさんを抱えてベットに向かう・・・・


「な、なにを僕は考えて・・・・」


僕は顔が赤くなっているのを誤魔化そうと首をぶんぶん振る。



僕は勇気を出してドアを開けた。


壁側にベットがあり、起こさないようにゆっくりおろし・・・

「いっ!・・・・・」


急にぐいっと引っ張られた。

その反動でミストさんにもたれかかってしまう。


鼻が触れ合うくらいにまでお互いの顔は近付き、甘い吐息がかかる。


体もぴったりくっついていて体温を感じる。


(というよりなんか・・・柔らかいものが・・・・/////)

気がおかしくなりそうだった。


(いい匂い・・・)

くらっと意識が飛びそうになる。


「ラグナさん・・・・」


おっとりとゆるく開かれた目で僕を見る。


ドキリと僕は心臓が高鳴った。


寝ぼけているようで、頬は上気し、服も肩からずり落ちそうになっていて色っぽい。








『ラグナさん・・・抱いてください』

上目づかいで僕を見上げ、引っ張っている手に力を込めるミストさん


『ミストさん・・・、こんな僕でよければ・・・・』


僕は体重をかけ、彼女の唇に重ね・・・



「ってうわーーーーーー!!!僕はなんの妄想をしてるんだ!!」



僕はぶんぶん頭をふり、理性を保つ。



「ラグナさん・・・」

「はいぃっ?!」


びくりとする。


ミストさんは瞳を潤ませ手に力をかけていく。


もしかしてこれは・・・・ひょっとすると


(え?!まさか、さっきの本当に?!で、でも心の準備が・・・・・?!)




「かぶ・・・全部食べて下さいね・・」


「・・・・はい?」


くぅ――――・・・・聞く暇もなくミストさんは寝てしまった。


「はあっ、危なかった・・・・」

僕はため息をつき力が抜けた。


(少し、残念だなあ…)

なんて思いつつも可愛らしい彼女の寝顔に心がいやされる。

でも・・・・



「かぶ・・・・・どうしよう・・・」


そして・・・



「離してくれない・・・」


ミストさんはがっしりと僕に抱きついたまま離れない。











今日も一日がたいへんそうだ・・・・



僕は人生最大のためいきをついた。







END





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