嫌われ

□君のヒーローだったなら
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いくのか、と彼が呟いた。


笑いながらうなずくと、頭をぐしゃぐしゃと撫でられる。



もう荷物は送ってある。

あとはこの必要最低限の物が入った軽いリュックを背負って歩き出すだけだ。


いつでも帰ってこいよ、たまには連絡いれろよ、とまるでお母さんのように言ってから背中をおされた。



わたしはうん、ともう一度うなずき、そのまま振り向かずに歩き出した。








空港へと歩いている途中で、ゴミ箱にすでに解約した携帯を捨てた。








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