嫌われ

□息するだけで
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本当のこと言うとね、葉月、豪炎寺くん達のことそこまで好きじゃないの。
媚びを売る理由は*ちゃんに暴力をふってもらいたいだけなの。
格好いいなーとか思うけど、他に好きな人いるからそこまで思わない。
葉月の好きな人。

言わずもがな、*ちゃんだ。

*ちゃんのことが好きだから、殴るの。
でも葉月じゃ力不足だから他の人にやってもらう。
葉月がパパとママにしてもらったように、*ちゃんに暴力をふるって、好きだよってことを教えるの。
帝国にいたときも、葉月じゃ力不足だから数に頼った。
友達の子達に*ちゃんを苛めるように仕向けて、*ちゃんがだんだんボロボロに、更に可愛くなっていく姿を見て毎日興奮した。
だから帝国からいなくなったときはかなりショックを受けた。
葉月の近くからいなくなった*ちゃんを必死に探して、葉月も雷門に転校した。
*ちゃんはイメチェンしたのか雰囲気が変わっていて、前よりもっと可愛くなっていた。
必死に知らない人の振りしたり、葉月から逃げる姿を見て久しぶりに興奮したの。
でも*ちゃんに明るい顔は似合わない。
そう思った葉月は*ちゃんと一緒の部活に入った。
また苛めてもらって、*ちゃんにあの顔を取り戻してもらおうと思って。
けど邪魔だったのがあのマネージャー。
木野秋。
葉月の*ちゃんにベタベタくっついて、ほんっとむかつく!
だからまずは木野を排除しようと思ったの。
けど*ちゃんか庇ったりして何も出来ない。
しばらくイライラしちゃったけど、いいことを思い付いたの。
このまま木野を陥れようって。
そしたら、優しい優しい葉月の*ちゃんが木野を庇わないはずないもの。
その思惑は怖いほど上手くいった。
倉庫で*ちゃんに暴言吐かれたときは思わず興奮しちゃった。
上手く誤魔化せたかな?
やっぱりまだ*ちゃんに言うのは恥ずかしいもの。
*ちゃんに叩いてもらった頬を撫でる。
あぁ、*ちゃんからの初めての''愛''。
嬉しすぎて涙が出ちゃった。
こうなることを予想して目薬しておいてよかった。
*ちゃんに葉月の想い、ばれちゃうもの。

教室に入るとクラスメートが葉月を囲む。
口々に大丈夫?とか言われた。
葉月が流した噂は校内中に広まったみたいでよかった。
*ちゃんは鞄を持ってどこかに行ってしまったらしい。
会いたいなぁ…。
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