嫌われ

□みたいな君が
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ドリンクのかごが二つ、タオルタワーも二つ。
あたしは迷わずにドリンクのかごを持つ。
ふと見ると水無瀬さんと秋ちゃんはタオル、春奈ちゃんがかごを持っていた。

「みなさーん!
休憩ですよー!!」

春奈ちゃんがベンチにかごを置いてからグランドに向かって声をかけると、みんなが一斉に寄ってきた。
なぜか守君のユニフォームだけがどろどろだ。

「どうやったらそんなどろどろになるの?」
「んっ、」

守君がドリンクを流し込みながら答えようとするけど忘れたらしい。
うーん、と首をひねっている。

「俺がうったシュートをキャッチしようとしたら着地に失敗したんだ」

汗を拭きながら言った豪炎寺の言葉に乾いた笑いを返す。
守君のお母さん大変だなぁ。
あれ絶対落ちにくいよ。

「*、俺のドリンクはー?」
「あ、ごめん一哉君。
えっと…はい」

一哉君のボトルをかごから引き抜いて渡す。
…お腹すいたなぁ。
鳴りそうなお腹に力をいれた。
…お腹すいた?
ん?

「あぁ!!」

思わず大声をあげるとみんなが驚き、あたしの方を見た。
やば。

「*?どうしたんだ?」
「あ、いや、ごめん守くん」

苦笑いしながら謝る。
やばい今日病院の日…!

「守くん、突然だけど部活早退していい?」

頭を下げて頭上で手刀をたてる。
守くんが戸惑いながらも了承してくれたので、もう一回謝る。

「ほんとごめん!
じゃぁ先に失礼します!」

ダッシュで鞄を取りに行ってみんなの視線を背中に感じながらグランドから走り去った。
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