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「だーれだっ」

視界が暗くなると同時に私が一番嫌いな人の声がした。

「・・・・」

私は大きな大きなため息を吐き、

「・・・・とりあえず、
死んでください」

「・・・だーれだっ!」

き・・・おっと、変態先輩はどうしても答えてほしいらしく、強めにもう一回言ってきた。

「・・・基山先輩」
「当たりー」

ぱ、と手を離しへへっ、と気持ち悪く笑う気持ち悪い基山先輩。

「・・・どうしてここが分かったんですか」
「俺には夕映ちゃんレーダーがついてるからね!」
「今すぐ捨ててください。そんな糞みたいなレーダー」
「ひどい!」
「基山先輩、ここは図書室です。静かにしてください」

そう、ここは図書室。
毎日昼休みに来る、基山先輩の手から逃れる為に今日は屋上ではなく、ここに来たのに。
本当にそんな気持ち悪いレーダーが、あるのだろうか。

「何読んでるの?」
「さりげなく隣に座らないでください」
「何読んでるの?」
「・・・ジャ○プです」
「・・・何読んでるの?」
「マ○ジンです」
「何読んでるの?」
「サン○ーです」
「何よ」
「しつこいです」

本を閉じ、席を立つ。
すると基山先輩までついてきた。
本を借りて図書室から出る。
まだついてくる。
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