わけあり少女とわけあり少年

□第8話
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「***ちゃん、準備できた?」
「うん・・・」
「じゃ行こっか」

朝早く、半分寝ぼけながら外に出る。
途中で眠すぎて電柱に気づかずに、頭に当たって吹雪に笑われた。
ので雪玉を思いっきり後頭部にぶつけた。
あースッキリ。


「あれ、何か人いないんだけど・・・」
「早く着いちゃったみたいだね」
「・・・ん、何か聞こえる?」

耳をすましてみると、声が聞こえた。
校舎裏、つまりはゲレンデから。
誰か居るのかな。
とりあえず行ってみることにした。

ゲレンデには円堂・風丸・染岡がいた。

「・・・あいつら・・・」

スノボやってると思ったら雪合戦してるし。
でも傍らにはちゃんとスノボ板があって、染岡もちゃんとやってたんだな、と思い頬が緩む。
それを無言で見つめていた吹雪は、不意に目を伏せた。

吹雪はたまにこうゆう表情をする。
私はそれがあまり好きではない。
理由はわかんないけど・・・。

「吹雪」
「っ、な、何?***ちゃん」
「時間、まだあるから教室行ってみよう」

微笑みながら言うと、吹雪はうん、と頷いた。


「あら、早いわね。**さん達」

教室に入ると、調理室からご飯を運び終わったらしい、夏未さんがいた。

「夏未さん。おはよー。
それ、朝ごはん?」
「そうよ。あ、まだ食べちゃダメよ?」
「そんな意地汚くないよ!?」


夏未さんの目には私がどう映ってるのか、今度聞いてみよう。
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