-短編-

□貴方の心は、何処にある?(完結)
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「松本副隊長・・・?」(ルキア)
六番隊舎室。
あの戦闘後、治療を終えた後、隊首室で休養し続けている、彼。
そう、朽木白哉だ。
彼に恋心を抱き、彼と共に自らの同胞達、そして、隊長と戦った、松本乱菊。
白哉を看病する妹、ルキアに毎回部屋の前で声を掛けられる・・・。
そんな日々が続いていた。
「どうぞ・・・。中に入って下さい」(ルキア)
「いいのよ。ちょっと、気になっただけだから・・・―」(乱菊)
遠慮がちに手を振って、乱菊は去って行く。
それを見送るルキアの脳裏には、笑顔の少女達の姿が映っていた。
「桃、いの、波音・・・。お前達なら、こんな時何と言う・・・・?」(ルキア)
さよならも言えずに別れた彼女達を思い出し、今思う事は一つだけ。

会いたい。

「駄目ね・・・。私」(乱菊)
自身の隊舎に戻り、息を吐く乱菊。
「何が駄目なんだ?」(シロちゃん)
「はぅっ!隊長・・・。ビックリしたぁ・・・」(乱菊)
「驚いてる暇があるなら、仕事しろ」(シロちゃん)
相変わらず、シロちゃんは眉間に皺を寄せつつ、乱菊に声を掛けている。
シロちゃんの様子と言えば、普通だ。
復旧作業が急がれる中、サボッている人員が居れば怒鳴り、指揮をとばす。
不思議な程に、普通なのだ。
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