<main>BLEACHオリジナル小説 -長編- 第一章

□future〜第一章〜(後編)卍解・決戦編C勝敗とは・・・?
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桃達は今、あれ程遠く感じていた決戦の場を、夜一を先頭にして、全速力で駆けている。
準備はいいか?と問われ、桃達は迷わず答えた。
いつでも・・・と。

「今から儂の言う事をよく聞け!!あの向こうに、白い塔があるじゃろう!あれは“殲罪宮(せんざいきゅう)”じゃ!必ず、そこに向かえ!!恐らく白哉は、あそこに居る・・・!!」(夜一)
『分かった!!!』
三人の息は、驚く程ぴったりだった。

本来殲罪宮は、罪人の身を置いておく場所である。あえてそこを拠点にする、白哉の堂々たる君臨の仕方には、夜一も舌を巻いた。
しかし、彼にはこの世界で敵う者は居ないのだ。彼の、想いの根源を、自分達は知ってしまっているから・・・―。
夜一は、そこまで考えて、思わず目を伏せた。
今、それをあれこれ考えるべきでは無いのだ。

不意に、桃達の視界から、夜一が消えた。いつの間にか、屋根の上にするりと飛び乗った、師の姿が見え、目を細める。
「夜一さん!?」(桃)
「儂はこれから、別ルートで行く!冬獅郎!!桃達を頼んだぞ!!」
「・・・ああ」(シロちゃん)
「桃!いの!波音!」
夜一の呼び声に、桃達はいつもの如く集中し、神経を研ぎ澄ます。
「儂から、お主達に教える事は、もう何も無い・・・」
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