<main>BLEACHオリジナル小説 -長編- 第一章

□future〜第一章〜(後編)卍解・決戦編A葛藤
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紅桜の、流れるような華麗な手の動きが印象的だった。空気をなぞれば、桜の花びらが矢と化し、桃に突き進む。
器用にそれを避けて、桃が一振りする。相対するは、具象化した紅桜。自分は斬魂刀を解放せずに戦っている。
桃の一撃は、紅桜の目前に突如散った、無数の桜によって遮断された。
「凄いっ・・・!」
「雛森!!」
感心している桃に、シロちゃんの張り上げた声が響く。荒れ狂う桜吹雪の中、又してもあの花びらの矢が襲いかかって来た。
「!!」
桃が気付くのが遅かった。避けきれず、所々に傷を負った。
「どうしました?桃さん。簡単な事です。私に一撃、加えればいい。さすれば貴方は、卍解を会得出来るでしょう」
相変わらず、穏やかに微笑む紅桜。一撃どころか、近付く事すら難しい。
「簡単な事・・・、ね」
「諦めますか?」
その台詞に、ハッとした。チラッと視線を移した時、シロちゃんと目が合った。弱気になりそうな心が、また奮い起こされる。
「諦めないよ!!絶対!!」
桃の言葉と、気迫に、紅桜は満足そうに笑みを深くした。

その頃、波音と夜一は、今だ目的地を目指して駆けていた。

一方、いのとルキアは・・・。
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