<main>BLEACHオリジナル小説 -長編- 第一章

□future〜第一章〜(後編)卍解・決戦編@それぞれの、進む道
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剣八の首筋に、氷輪丸の刃が突き付けられている。
「・・・あくまでも、白哉を敵にするってか。アイツは俺よりもずっと厄介だぜ?」
「白哉に言っときな・・・。お前は俺が倒す、ってな」
剣八は心底物足りなそうに舌打ちして、その場から姿を消した。
「冬獅郎!!」
「夜一さん・・・。居ないと思ったらその姿になって」
「桃っ?」
波音の上擦った声に、シロちゃんは視線を移す。と、こちらに向けて、桃が駆け寄って来ているのに気付いた。その目に、涙を溜めて。思わず、シロちゃんはその場に固まる。
桃は桃で、そのままシロちゃんに抱きついたのである。
『!!!///』
一同、これには驚き。
「ごめんっ、でも・・・!本当にまた会えるかどうか、分からなかったから・・・!!」
人の心は変わる。どんなにシロちゃんがそう思ってくれていても、そうでない道を選ぶ事は、出来る。恋次と、乱菊と・・・。この二人と戦わなくて済む道も、シロちゃんにはあったから。だから、約束をしても・・・、不安でいっぱいだった。
「バァカ。何心配してんだよ。戻って来るって、言ったろ?」
半ばすすり泣いている桃の背を、優しく叩く。桃は安心した様に微笑むと、自分達の隣に立っていた、夜一に。
「・・・あ、れ・・・―?」
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