君を想う
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「ウタちゃん、一緒に共同制作しよう!」
「お前のその突拍子もない考えはどっから浮かんでくるんだ。」
「なんか、頭か舞い降りてきたの!」
さっきまでの壮大な話をしていた同じ人間とは全く思えないな。
「どんな絵を描くんだ?」
「アタシたちらしくない絵を描きたいの!」
「例えばどんな?」
俺がそう言ったらムラサキが黙り込んだ。考えていなかったのか・・・
「う〜ん、そうだな。例えば、ファンタジー的なやつで狂気的な表現は全くないの! 上半分と下半分でわけてお互いにイメージを出し合って描くのは?」
「新たな境地的な感じか? でも、楽しそうだなそれ。」
「でしょ!」
よほど嬉しかったのか、いつのも倍以上の笑顔だった。
そんなに顔の筋肉動かして疲れないのかと思ったのは俺の秘密だ。
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