君を想う

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 あぁ、朝日が眩しい。
今日は徹夜したらしい、雪が帰ってアルバムを見てあぁ、それからの記憶が途切れているから、一心不乱に今描いてる作品を仕上げたのだろう。
 おかげで、汚れが目立たない黒の服なのに絵の具の汚れがべっとりと付いている。
あぁ、出かけるのがめんどくさいから配達頼もう。うん、そうしよう。
 そして、俺は配達を頼んで、シャワーを浴びて久々のまともな食事をした。
大体、絵を描いている間はずっと、栄養食品か、片手で食べられる食事がほとんどだ。
 昔は食べなかったりしたが、それで倒れたりしたので今ではちゃんと食べる様にしている。

 雪が来るのは、どうせ夕方だからそれまで何をしよう。

あぁ、そうだ久々にあの絵をやろう。
そう思って俺は、アトリエとして使っている部屋の隣の部屋に行った。

部屋に入って真っ先に目に飛び込んでくるものは、壁一面の絵だ。上半分が月に腰掛けて少年が海を眺めていて、下半分が海になっていて人魚が自由に泳いでいる絵だ。

俺は、下半分の海と人魚を描き始めた。


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