番外編&短編

□調理実習
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「なんで…」
「「えっ?」」
「どうなったらそうなんの!」

 紅の空しい叫び声が校内に響くのを、私とオミはただ隣の席で傍観していた。
 さかのぼる事、数時間前・・・
こんな学校でも調理実習はある訳で、私達はもちろん参加する事になって居るのだが、班決めは私達が休みの間に決めたらしい。
結果として、紅・泪・蓮と私・オミの2つに分かれた。

紅の不幸は、ここから始まった・・・
なんかのゲームのサブタイ?
うっさい! 黙れバカオミ



「あ゛あ゛ぁぁ−−−もう!! お前らに合わせてクラスの平均落とした料理してんのに何やってんだ!!」
「えーっと、卵を、っね!」
「そう、卵を、っね!」

 泪は、言い終わると同時に最後の1個の卵を潰した。と同時に「最後の卵!!」と言う叫びがでるのは同じであった。

「卵買って来ましょうか?」
「もう、あと授業30分しかねぇのに?」
「すいません」

 ちなみに、私を含む他のクラスメート達は後は、試食だけだ。

「あはは、ホント、災難だねぇ〜紅は」
「本当だな」
「うっせぇよ。知ってるわそんなこと!! つーか、お前らは良いよな! 同じ班の奴ら休んで2人で作業じゃねぇか!!」
「いやいや、作業が増えるだけじゃん」
「そーそー結構大変なんだからねぇ〜」

 「うぜぇー」と叫びながら蓮と泪に指示出しに戻った。さっき、紅が言った事は本当の事だと私も思う。
 実際、人が多すぎても邪魔だし、そこに出来ない奴が居ると余計に作業が遅れる。まっオミが言ったように2人だと作業が増えるからメンドイがってのも本当だけどね。

「バター切って、紙に幅書いたからそれぐらいできんだろ!!」
「なめんな! それぐらいできるわ!!」
「藤村は、これ混ぜて」
「はぁ〜い」

 蓮の手つき危ねぇ〜な。指切りそう。あぁ!! 泪そんな、乱暴にかき混ぜたら!!

「ねぇ〜朔夜。見てるこっちが心臓に悪いってまさにこのことだろうね」
「そうね。本当に心臓に悪いわ」

 私が言い終わると同時に蓮が「あっ!」と声を上げるのは同時だった。

「どうしたぁ!」
「指切ったぁ〜」
「わぁーすぐに水で洗え!!」

「本当のオカンみたい」
「そうだねぇ〜 他のみんなもう試食始まってるから俺らも食おうか」
「食べよ食べよ」

 後ろで泪が「森白くーん、どれ入れれば良いの?」と言う声が聞こえたような気がしたが、多分気のせいだろう。

「うまいねぇ〜」
「美味しく出来ましたねぇ〜」
「紅だけだったら、30分で作れるよね。なんで、1人でやんないんだろう?」
「オミ知らないの? あの2人なんも出来ないから、家庭科の成績がつけらんないって先生が紅に託したんだよ」

 オミは、納得したのか皿に残っているポテトサラダをつまんだ。ちなみにメニューは、シチューと各班で考えた簡単なサラダだ。


調
(森白くん、出来たわよ)
(おぉ、藤村は順調にってわぁー何を入れたら紫な物になるんだ!!)
(紅! サラダ出来たよ!!)
(ちょっなんか煙い!)
(えぇー褒めてよ)
(褒めるか!!)






あとがき
最初は、蓮じゃなくてオミだった。
調理実習の時って人数多いと遣りづらいですよね〜

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