番外編&短編

□卒業式の前日
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「「じゃんけん ぽいっ!」」



「…何これ? 鉛でも入ってんの?」
「五教科全部の教科書と漢字、国語、英語の辞書のこと〜」
「まめに持ち帰れよ。明日、卒業式じゃん」
「そ〜ね〜」

 後ろで、「クソっ、ジャンケンなんてしなければ良かった」なんてことを言っている幼馴染を無視しながら私は先に行く。
幼馴染も諦めたのかブツブツ言いながら私の隣へと並んだ。

「あぁ、悔いの残る中学校生活だった」
「アンタ、それ小学生の時も言ってたらよ」
「そりゃーそうだろ。自由にやろうと思ったら、何かと朔にこき使われるし、それに明臣や藤村まで加わったんだから…」
「そう? 私は結構楽しかったよ。それに、紅が大変だったのはその性格のせいでしょ?」

 隣で息を呑む音が聞こえた。
紅は、口が悪いが何かと文句を言いながら結局は面倒を見てしまう。簡単に言うならば、面倒見が良いのだ。

「まっソレも明日で最後だ。高校に入ったら好き勝手やってやる。どうせ、朔と藤村は堺立だろ?」
「いや、氷日。ついでに、泪とオミも」

 隣に居た気配がなくなったので後ろを見てみたら膝を突いて座り込んでいた。

「どうしたぁ〜?」
「何で!?」
「何でってそんなレベルがいいとこに興味ないし」
「行ってくれよ〜堺立。つーか、藤村と明臣もかよぉ〜」
「紅は? 妻高? 沼野一?」
「氷日の推薦」
「うはぁ〜マジで? これからもよろしく」
「結局、中学と面子が揃うのかよ…」
「えっ? 何、じゃあ蓮も氷日なの?」
「俺と同じ推薦」

 あぁ、これで納得。
この頃、幼馴染2人が生き生きしていたのはこのせーか。残念だったね。結局、離れられなくて…

「あぁ〜俺は、高校生活楽しみたいの」
「何かにつけて楽しい高校生活になるんじゃないの?」

 唸っている紅を見て、ご近所さんに変な目で見られないかなぁ〜とか思いながら明日の卒業式の髪型どうするか悩むなぁ〜

「多分、予感だけど」
「あっ?」
「何かにつけてこの腐れ縁は切れないと思うよ」
「あぁ、朔の予感は結構当るからヤダ」





この予感が、本当になるまであと…?





卒業式前日
(明臣は、落ちてるかも知れねぇよ?)
(あぁ、大丈夫。試験前日に泪と私で基礎詰め込んだから徹夜で)
(哀れ明臣)












あとがき
堺立(かいりつ)氷日(ひょうにち)と呼びます
泪は、卒業式の最終確認のため居残りソレに付き合うオミ。
蓮は、放送委員のお手伝い。

高校の受験発表は確か、中学の卒業式の後ですよね。

紅は、中学時代は朔夜のこと朔と呼んでいました。

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