番外編&短編

□彼岸花
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 幸せになって・・・
私が生きていたことを忘れないで・・・

それが、彼女の最後の言葉だった。
その言葉は、何重にもなって絡み付いてくるように重い鎖になった・・・

重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い重い・・・・・・

何故だ、何故だ何故・・・
彼女は俺にこの言葉を残した。

俺は彼女にこの花を贈ろう。
彼岸花の花言葉は『悲しい思い出』




「リク・・・愛してるわ」
 
 彼女はベットに上半身だけ起こして俺に言った。
 雪のように白くなった肌のせいか余計に儚く見える瞬きをしている間に消えてしまうような儚さが・・・

俺はその言葉を聞いたあとに吐き気がした。彼女は俺の何を見て愛してるのかどうして愛されてるのか分からないのに言った。正直、気持ちが悪い何も知らないのに愛してると言った彼女が・・・

俺は、愛を知らない・・・・・

それから数日後、彼女が死んだ。
他の友人達は彼女の死を悲しみ嘆いていた。

「まだ、あんなに若いのに・・・」
「惜しい人を亡くしたよ」

意味が分からない。死んだ人間に何を思うのだろう。そんなことは時間の無駄だ。バカバカしい・・・

「お前、大丈夫か? 一番仲良かっただろう?」
「あぁ、大丈夫だ。気にするな」

 心配される筋合いはない。俺は彼女の死を惜しんでいないのだから・・・
 何故か知らないが友人達は俺を気遣う。意味が分からない、俺はそんなに辛そうな顔をしてるんだろうか? そんな顔をしてるつもりは全くない。

「嘘つけ・・・だってお前・・・泣いてるぞ」
「はぁ・・・?」

 気付かなかった。どうやら俺は泣いているらしい。それを意識し始めたら心の奥が熱くなった。どうやら俺は頭では彼女の死を理解していたが心で理解していなかったらしい。
 俺も人のことは言えないらしい。それと同時に俺は一つのことを理解した。
 俺は彼女に恋をしていたんだ。そして、愛していた、いや今でも愛してるんだ。彼女を・・・



「久しぶり、会いに来たよ」

 俺は彼女の墓の前にいる。
彼女は俺に『幸せになって・・・』と言ったがそれは無理だ。俺の幸せは彼女と一緒にいることが幸せなのだから・・・
 あの時の彼女の言葉が俺を縛り付ける。
俺は後悔ばかりだ。あの時に言えなかった後悔、気付くのが遅かった後悔その他にいろいろな後悔。だから、俺はお前にこの言葉とこの花を贈るよ。

「愛してる・・・」

 そう言って俺は彼女の墓の前に彼岸花を添えた。
 これはこれから先、何があろうと彼女を忘れない。楽しい思いでも悲しい思いでも・・・
 世界中の誰もが彼女を忘れても俺だけは忘れない。
 


彼岸花の花言葉は『想うはあなた一人』

俺は永久(とわ)に君を愛すよ・・・







あとがき
意味不明・・・
何がやりたかったんでしょうね? 私は・・・
この頃、花言葉にハマっています。
花言葉って一つじゃないので色々面白いです。




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