番外編&短編
□IFシリーズ
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行きつけの紅茶専門店に茶葉を今日は買いに来た。
(今日は、ナルの誕生日だから奮発しちゃおーっと。)
ナルが好きそうな茶葉を見つけそれを取ろうとしたら、反対側から手が伸びて手が当たった。
「「あ」」
謝ろうと反対側を見た。
鮮やかな金髪に碧眼の瞳が印象的なイマドキな高校生が居た。
ナルとは、違った美形だ。
「あっスイマセン。」
ボーとしている間に金髪の少年が謝ってきた。
「えっあ、こちらこそ、ごめんなさい。」
見た目に寄らず少年は礼儀正しかった。
反対側の少女は、柔らかそうな茶髪に鳶色の瞳を持つ小柄な高校生だった。
蓮が居たら即効でナンパしているだろうが、俺の趣味じゃないのでナンパしない。
思考がどッかに飛んでいたら、目の前の少女が言葉を切り出した。
「あの、この茶葉買うんですか?」
「え?あぁ、いえ別にこの茶葉じゃなくても良いんだと思います。」
「?」
目の前の少女は、意味が分からなかったらしい。
無理も無い、普通だったら思いますとは言わない。
「俺じゃなくて、幼馴染が紅茶中毒者なんで、飲み物以外に茶請けに茶葉を使ったやつが好きなんで、その茶葉を選びに着ただけなので・・・・」
どうやらこの少年は、飲むためではないらしい。
というより、この少年がお菓子を作るんだろうか?
「俺が作りますよ。」
「えっ?」
「俺が作るのか?って顔してましたよ。」
「えっあ、ごめんなさい。」
「いえ、慣れてるので・・・」
少年は苦笑した。
「あの、全部お菓子に使ってしまうんですか?」
「いえ、四分の一ぐらいしか使いませんよ。残りは、その幼馴染が飲むのに使うと思うので、適当に選ぶと怒るので・・・」
「あぁ、なるほど・・・」
「なので、これはあなたに譲ります。」
「えっ!?でも悪いですよ。」
「さっきも言いましたけど、別にコレじゃなくても、俺は平気ですけど、あなたはコレが良いみたいなので…」
「えっでも…」
「大切な人に送るんじゃないんですか?」
「うえ?な、何で…」
「この茶葉、見つけたとき、すっげー嬉しそうな顔してたんたで、多分そうかなと…だから、コレはあなたに譲ります。」
「うっじゃあ、お言葉に甘えて・・・」
「えぇ〜」
少年は、朗らかに微笑んだ。
その、少年とはお店を出てすぐに別れた。
(はぁ!!ヤバいバイトに遅れる!!)
あとがき
ナル誕生日おめでとう!!
本人出てこないけどね!!
少年は、紅です。
少女は、麻衣です。
キャラ違い好きます。
お粗末さまでした。