死にたがりの死神と生きたがりの病人

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「そうだなぁ〜まず、私の過去から話そうか。私には、双子の弟がいたの音羽って言うんだけどね、すっごく私とソックリだったの。違うといったら髪の長さと瞳の色ぐらいしか見分けをつけるのが無かったくらい。音羽は、私と違って健康で少し放浪癖があったけどそこで見た景色とか人とかの写真とか撮って見せてくれるの、それで、私が仮退院したらその場所に連れてってくれるの。」
「へぇ〜良い弟だな。」

カノンは、すごく穏やかな顔をしながら音羽のことを語った。

ルイトはその顔を見ながら本当に仲の良い姉弟なんだと思い、純粋にその弟音羽を褒めた。

「そう、すごく良い弟なんだよ。でも私がその弟を、音羽を殺したの・・・」
「えっ・・・」

ルイトは隣に居るカノンに視線を向けた・・・・
カノンは本当に感情が死んでしまったような眼をしていた・・・・




私はあの時どんな表情していたかを、一度だけ聞いたことがあるよね?

そしたら、あなたはすごく悲しそうに顔を歪めたよね。

ごめんね、関係ないあなたにあんな話をして巻き込んで・・・

でも、聞いてくれてありがとう・・・




あの時のお前は本当に人形のように感情が無いような冷たい顔をしていたよ。

だけど、この話をお前に絶対しないと思う。
だって、そうだろう?

この話をしたらお前はすごく悲しそうな顔するだろ。

俺はお前に笑ってもらいたんだよ・・・






あとがき
音羽の読み方は分かると思いますが、そのまんまの読みで「おとは」です
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