死にたがりの死神と生きたがりの病人

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暁の帰ったあとのルイトは不機嫌だった。
カノンはおそるおそるであったが声をかけた。

「ル、ルイ?すごく怖いんだけど・・・」
「あぁ!カノンお前も悪い!あんな奴に隙なんって見せるな!」
「ご、ごめんなさい。」
「あっ悪い、カノンが悪いわけじゃないのに・・・・」

ルイトはその目つきのままカノンを叱った。

だがカノンは何故そんなにルイトが怒っているのかが理解できなかった。

だが、反射的に謝った。

そんな、カノンを見た、ルイトは我に返った。

話を返るために検査のことを聞いた。

「そういえば、検査はどうだったんだ?」

(わざとらし過ぎたか?)

そんな事をルイトは思っていたが、カノンはそんな事気にせず興奮したように言った。

「そうだ、ルイ聞いて!聞いて!病気良くなってるって!これだったら仮退院も近いって!」
「おっおう、そうか。よかったな。」

カノンは、無表情にだが声はすごく興奮していることが分かるのだが、まだそれに慣れないルイトは若干引き気味になりながら答えた。

そして、カノンはそんなルイトに気付かないのか話を続けた。

「それでね、ルイ。もし仮退院したら行きたいところがあるの一緒に行ってくれない?」
「えっあぁいいけど、何処なんだそこ?」

カノンがおずおずとルイトに問いかける。

ルイトは断る理由もないので返事をした。
だが何処に行くのかが気になったので、首を傾げながら聞いてくる。
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