死にたがりの死神と生きたがりの病人
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「はは、相変わらず気が短いなぁ〜、そんなんだと、女の子にモテないよぉ〜」
「うるさい、黙れと言うのが分からないのか。」
暁の飄々としたとは、対照的にルイトはただ怒りを滲ませ氷の様な眼をして暁を脅したが暁はそんな事気にしない。
「あっそうか、モテなくてもあの女の子が居るのか!」
「なっ!カノンは関係ないだろう!」
いきなり、カノンのことを引き合いに出された、ルイトはさっきまでとは打って変って顔を赤くしながら暁の言葉に反対した。
しかし、その反応が悪かった、暁はニヤリと意地の悪い笑みを浮かべながらルイトをからかう。
「へぇ〜カノンちゃんって言うんだぁ〜あの子、後五年もしたらすごいことになるよぉ〜今のうちに仲良くなっておこうかなぁ〜あっでも、あともう少しで死ぬだっけ?残念だぁ〜」
「なっ!カノンは俺の獲物だ!何かしてみろ!本気で殺すぞ!」
「ふ〜ん、殺せるものなら、殺してみなよ。でも珍しく君のそんな怒ってるとこ見れたからよしとするよ。」
暁は、人の良い笑みを浮かべながら言い放った。
ルイトは言い返そうとするが、口では絶対負けることが分かったのか、黙って暁を睨むだけだった。
そんな時、ガラガラとドアを開ける音がした。