死にたがりの死神と生きたがりの病人

□3
1ページ/3ページ

それから、色々なことを話しているうちにカノンの検査の時間が来た。

「ルイ、もうそろそろ行かないと間に合わないから行くね。」
「おー行って来い。」

ルイトはカノンを見送ったあとにベットに寝転がってカノンと出会って方のことを思い出していた。

(何してんがか、俺はアイツのカノンを狩るために此処に来たに何だかカノンの口車にのせられてるような・・・・)

ルイトがそんな事考えてるのに没頭していると、窓から風が吹き込んできた。

「やぁ、ルイト。君は仕事をサボって何をしてるのかなぁ〜」

ルイトは、ハッと言う顔をして窓側に視線を向けた。

そこには、長い銀髪に深緑の瞳を持つ青年が笑みを浮かべながら窓辺に腰掛けていた。

「俺が何してようと、あなたには関係ないだろう。暁。」
「関係なくなんか無いんだよ、ルイト。僕は君の先輩であり監視官なんだから・・・」

暁と呼ばれた青年は、笑っていたが目は一つも笑っていなかった。

そんな暁を見ながらルイトは、苦虫を噛み潰したような顔をした。

暁はそんなルイトを無視して会話を続けた。

「ルイト、君は分かっているのかい?僕達、
死神は長期間人と関わってはいけないと言うことと、そして狩る対象である者を速やかに狩るという事を忘れてはいないだろうね。いや、君は忘れたくても忘れられないはずだよ、何せ君は・・・」
「黙れ!それ以上言ってみろ!お前の首今すぐ狩るぞ!」

ルイトは、声を荒げこれ以上暁に言わせないように鎌を暁の喉元に持ってきた。

だが、暁はそんな事を気にもせず、飄々としていた。

むしろ、声を上げながら笑っていた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ