死にたがりの死神と生きたがりの病人
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ねぇ〜私は本当に嬉しかったんだよ。今まで気持ち悪いとか気味悪いとか言われ続けたのにあなたの一言に私はすごく救われたんだよ。
死神のルイトが来てもう一週間がたっていた。
だいぶ、打ち解けてきたような感じがする。なんと言うか、昔からの友達のような関係みたいな感じがする。
「なぁ〜カノンお前、その前髪邪魔じゃないか?」
「えっ、そんなことないよ。ルイ。」
ルイトがベットに寝転びながらカノンに問いかける。
カノンは最初、ルイトに敬語を使っていたのだが、ルイトが同じぐらいの外見なんだから、敬語使うなよ。
歳を実感するとの理由で強制的に敬語を禁止にされたのだ。
そして、カノンのルイトと発音がめんどくさいから、ルイと呼ぶようになった。
あと、無表情も禁止にしようとしたルイトにカノンが断固拒否したのであった。
「でも、俺が見てる分には、うざいから切ろうぜ!」
「はぁ!?いや良いから、ってどこからハサミだしたの!」
「あぁ〜死神様万能ポケット?さぁ〜大人しく切られろ!」
ルイトは悪戯をするような無邪気な笑顔でカノンに詰め寄ってくる。
カノンはそんなルイトから逃げていたら、壁に突き当たった。
「何で、そんなに前髪切るの、嫌なんだよ。もしかして、実はものすごくブサイクだとか?この俺が直々に見てやろう!」
「えっいや、いいから、近い近いよ。ルイ!」
ルイトはカノンに顔を近づけながら、前髪を上げようとする。
そんな、カノンは必死にルイから逃げようとするが敵わない。
カノンはすごく困ったと思っているのだが、無表情の性で困ったと思われていないのであった・・・・
そして、カノンの必死の抵抗も空しくルイに前髪を上げられてしまった。