死にたがりの死神と生きたがりの病人
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ベット以外何も置いてない無機質な病室に夕焼けの様に朱色の長い髪を持つ女性いや十歳ぐらいの少女がベットに腰掛け窓の外を眺めている。
といっても、少女の前髪は目を覆い隠すほど長いので見えているかどうか分からない。
(はぁ〜また、病気悪くなってる・・・早く良くなるかなぁ〜)
少女は心の中でため息を付いた。
昔から少女は病気になりやすかったため入退院を繰り返していたのが今回の病気は長期の入院となっていた。
(早く良くなって、いろんなことしたいなぁ〜いろんなことしたいから何を一番にすればいいのか分からなくなっちゃた。)
少女は百面相をしていた。
だがそれは、顔には出でいない。
他人から見ればそれは無表情に窓の外を眺めていると思うだろう。
そんな外見からか医者たちは、少女が生きるのをあきらめていると思っているが、実際は少女は誰よりも生に貪欲だ。
ただそれが表に出ないだけで・・・・