心霊探偵 八雲

□傘を忘れずに…
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(弱まっていたといえ、やはり濡れてしまった。)

確か、新しいワイシャツの買え置きがあったはずだと、頭のすみで考えて部屋、プレハブ小屋の扉を開けた。

ガチャ

「あっ八雲君おかえり。」

・・・・・

バタン!!

僕は勢いよく扉を閉めた。

扉の向こうでアイツがえぇーと声をあげているが、そんな事は関係ない。

心臓がうるさい・・・・

(どうして、アイツあぁも無防備なんだぁ!!)

扉を開けた先に居たアイツ、晴香が居ることはいつもの事だが、格好が問題だった。

(どうして、ワイシャツだけなんだ・・・・)

そう思い僕は口に手を当てズルズルと扉にもたれかかりしゃがみこんだ。

扉を開けた瞬間目に飛び込んできたのは、僕の買い置きのワイシャツを一枚だけ着たアイツだった。

眼を閉じれば浮かんでくるのは、さっきの光景だ。

濡れた髪から滴る雫が肩を少し濡らし、ぶかぶかのワイシャツのせいか胸元がチラリと覗き、白いスラリとした足が伸びていた。
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