番外編&短編
□あの頃は若かった。
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まどろみの中、私は目覚めた。
寝起き特有のボーっとする感覚が抜けない。
何だろう、すごく懐かしい感じのする夢を見たような感じがする。
思い出したいのに思い出せない・・・
あーすごくモヤモヤする。
フッと、机に飾ってある写真が目に入った。
胸のモヤモヤがスーッと消えていくのが分かった。
「あぁ〜本当に懐かしい夢を見ていたみたいだなぁ〜。あれは、泪と会う前だがら小学生くらいか・・・」
夢で見たのは、小学生と言っても低学年ぐらいだと思った。
暇だからアルバムを引っ張り出しながら昔を思い出してみよう、なんて年寄りくさいことを思ってみる。
「えぇ〜と、合った、合った。」
懐かしい、まだ幼馴染2人と従兄弟が異常者と一般人の狭間の頃だったような気がする。
紅は、まだ髪を染めていないなぁ〜なんて事を考え、含み笑いをしながら次のページをめくる。
「あれ?この写真なんで・・・殴り合ってんの?」
写真の中の私たちは、着物姿で何故か知らんが、ハリセンで叩き合っていたり、お茶かなんだか知らないが何かを掛け合っている写真だった。
「この写真は、どんな状況なんだよ・・・」
私は、顔を引きつらせながら思い出そうと考えていた。
・・・・あっ思い出した!!
確かこれは、お正月の縁日帰りにウチの庭で撮ったいや、撮られた写真だ。