甘色涙<<アマイロナミダ>>

□第2話
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今日は学園の恒例行事とも言える三年生から六年生の総当たり戦が行われた。


1、2年は周りに固まり、先輩たちの姿を応援をしている。


数「作兵衛お疲れ!」

作「だぁーっ!完敗だ!」

藤「相手が竹谷先輩だもんね;;」


数馬が作兵衛に出来た傷を治療し、藤内は水の入った竹筒を渡した。

作「諒雛は?アイツ、まだだよな?」

藤「あぁ…諒雛はね、二年生の所。ほら、彼処に居る。」

藤内が指を指した先には二年生の中では浮いている黄緑色の制服。


作「…時友、か?」

藤「そうかな。あ、三之助負けた」


次「潮江先輩容赦ねぇ…;;」

数「(苦笑)次って諒雛の番じゃない?」

孫「みたいだな。」

左「諒雛ーっ!」


左門が呼ぶと、諒雛はノロノロと立ち上がり、こっちに歩いてきた。


「なぁに、神崎?殺してくれんの?」

左「違うぞ!?」

孫「次は諒雛の番だろ;;」

「…あ、そっかぁ…先輩が相手かなぁ。先輩が相手だったら死ねるかな、死ねるよねぇ」

3年「「死ぬ前提でやるなーッッ;;!!!」」


三年生全員がハモった。
ある意味凄いなコレ。


諒雛の番。
相手は知らない先輩…五年生だ。
明らかに諒雛の事を見下してるなぁ…

諒雛は無関心、だな…



善「数馬…諒雛くん、大丈夫なのかぃ?」

数「伊作先輩、大丈夫ですよ!」

留「けど死にたがりだぞ;;」


あ、そうか。
三年生と先生達しか知らないんだ。


次「まぁ、見てりゃ嫌でも解ります」

三之助の言葉と同時に、開始の合図が下された。




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